こうした過去の例をみると、今回の山下・亀梨問題に関する「セブン」の記事も、ジャニーズ事務所の意向を受けたものと考えて間違いないだろう。
実際、前述したように、ジャニーズ事務所は発表文に女性が「積極的に年齢を偽っていた」などと、今回の報道につながるような一文を入れていた。
だとすれば、改めてあきれ果てるのがジャニーズと御用メディアのやり口だ。
たんにスキャンダルを抑え込むというだけでなく、相手の女性への攻撃を仕掛けることで、ジャニーズのタレントの側を被害者に仕立てようというのだから、卑劣としか言いようがない。
女性を攻撃するというやり方は、これまでもジャニーズタレントの熱愛報道などでも散々用いられてきた。ファンの怒りや攻撃の矛先を相手女性に向けるため、ジャニーズと御用メディアはジャニーズタレントと交際が報じられた女性芸能人の“落ち度”“ネガティブ情報”を率先して流してきた。
しかし、今回は相手が未成年なのだ。本来なら、山下・亀梨の処分発表とともに、未成年女性に対する攻撃を諌めるよう呼びかけたっていいくらいだろう。実際、TOKIO山口達也の未成年強制わいせつ事件の際、長瀬智也は会見で被害女性への誹謗中傷を止めるよう訴えていた。
ところが、ジャニーズ事務所は今回、女性が「積極的に年齢を偽っていた」などと、未成年女性への攻撃を煽り、実際、御用メディアは女性バッシングの記事を掲載したのだ。
表向き処分を発表し“コンプライアンス”アピールをしておきがら、暗に未成年女性へのバッシングを扇動する。ジャニーズタレントを守るためなら、未成年女性の生活や人権などどうでもいい。ジャニーズ事務所と芸能マスコミの卑劣な本音が、あらためて明らかになったといえるだろう。
(時田章広)
最終更新:2020.08.21 02:14