高市首相自身にも宗教法人からの巨額献金と、グレーな金の流れが発覚
しかも、高市首相はほかにも、命取りになりかねない深刻な問題を抱えている。自身の「政治とカネ」の問題だ。
高市首相をめぐっては、実態が不明瞭な宗教法人・神奈我良とその代表から計4000万円もの巨額献金を受けていたことが発覚。さらに今月8日には、2005年以降に実施された7回の衆院選において、高市氏が代表を務める自民党支部から高市氏個人に対して計6474万円もの寄付があったことも判明。昨年の「たまたま私が支部長だった。高市早苗に対する献金ではない」という国会答弁が実態と乖離しているとして問題になっている。裏金問題によって自民党が先の参院選で窮地に追い込まれたというのに裏金議員を重用してきた高市首相だが、首相自身にも不透明なカネの流れがあったというわけだ。
このように、高い支持率の陰でさまざまな疑惑がくすぶっている高市政権。それらを覆い隠したいという私利私欲で解散権を濫用しようとはあまりに姑息だが、そうした高市首相の姑息さを許しているのは、メディアの報道姿勢にほかならない。
事実、今回の「TM特別報告書」問題について、かろうじて新聞メディアは報じているものの、「週刊文春」のように深掘りしている社は現時点でゼロ。テレビにいたってはNHKも民放もほぼスルーの状態、せいぜいコメントでさらっと出てくる程度で、「週刊文春」の詳報を受けても沈黙をつづけている。同様に、高市首相の不透明な「政治とカネ」問題を徹底追及しているのも、週刊誌ばかり。対して、テレビはニュース番組でもワイドショーでもこうした問題をほとんど取り上げていない。
それだけではない。台湾有事をめぐる国会答弁の問題も、それによって日中関係を悪化させていることも、ベネズエラに対するトランプ政権の国際法違反の蛮行に頬被りしていることも、テレビは高市首相の責任を正面から問うことを放棄。高市首相が前のめりになっている冒頭解散についても、物価高に苦しむ庶民の生活を見捨てる手段をとろうとしていることを批判せず、政局報道に夢中になっている。その姿勢は、もはや大本営発表としか表現できない様相を呈している。
円安がさらに深刻になっているにもかかわらずSNSでは異常な高市首相への熱狂が拡散され、オールドメディアと揶揄されるテレビも骨抜きにされているいま、冒頭解散が実行されれば、自民党圧勝のみならず、憲法改正まで一気呵成に進む可能性さえ高まる。いまからでも遅くはない。批判されるべき問題が捨て置かれ、冷静さを失ったファナティックな言説のみが蔓延るというこの危機的状況を生んでしまっていることの責任を、メディアは重く受け止めるべきだ。
(編集部)
最終更新:2026.01.15 08:27


