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岸田首相「TIME」誌問題で露見した日本マスコミの権力忖度体質! 岸田が『世界一受けたい授業』に出演する日テレは

日テレ『news zero』は報道圧力批判せず「軍事大国という言葉に違和感」「軍事大国は誇張」と政府の言い分に丸乗り

 だが、さらに酷いのが、国内メディアの報道ぶりだ。海外メディアの報道に政府が不当に介入して見出しを変えさせるという、けっして他人事ではない問題であるにもかかわらず、テレビも新聞も政府の言い分を垂れ流すだけ。

 そんななかでも、とくに酷かったのが、日本テレビの報道だ。

 11日放送の『news zero』(日本テレビ)では、キャスターの有働由美子が「アメリカの有力誌『TIME』の表紙を飾った岸田首相の写真。これだけの決め顔はあまり見たことがありません」などと口にすると、小栗泉・日本テレビ解説委員が「写真については、首相周辺からは『こんな写真、いままで見たことない』『ちょいワル風で良いんじゃないの?』などと評判が良いです」とコメント。見出しが修正された件について、疑義を呈することもなく政府の主張を取り上げただけだった。

 その上、有働キャスターが「『日本は軍事大国などではない』と思っていても、アメリカ側はじつはそう思っているとも考えられるのでしょうか」と問うと、小栗委員は「私も軍事大国という言葉に違和感がありました」などと言い出し、防衛費増額や敵基地攻撃能力の保有によって安全保障戦略を大きく変えたことは事実としながら「一方で、核兵器は持たないし、専守防衛は守っているということで、軍事大国かどうかは、どこに重心を置いて見るかによって変わってくるかもしれませんね」と解説したのだ。

「専守防衛は守っている」って、いったい何を言っているのか。集団的自衛権の行使は、自国が武力攻撃を受けていなくても他国への攻撃を自国の攻撃だとして反撃することであり、専守防衛を逸脱する行為だ。しかも、政府が購入を進めているトマホークは対地攻撃に特化したものであり、専守防衛の範囲を超えている。こうした問題を指摘するのが解説委員の仕事であるはずだが、それを「専守防衛は守っている」「軍事大国かどうかは、どこに重心を置いて見るかによって変わってくる」と説明するとは、呆れてものも言えない。

 さらに、この戯言でしかない解説のあと、曜日レギュラーを務める元ラグビー日本代表キャプテン・廣瀬俊朗氏が「『軍事大国』というタイトルは誇張していて、フェアではないような気はしました」 とコメント。最後は、“国際社会がどう見ているかをチェックすることも大事”という無難なまとめで終わった。

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