自民党ネットCMに米バイデン大統領や、英ジョンソン首相の動画を利用! テレビなら公選法違反
自民党は岸田首相を全面に押し出した参院選用のPR動画をYouTubeにA・B・Cと3つのバージョンで公開しているのだが、そのすべてで、アメリカのバイデン大統領やイギリスのジョンソン首相との2ショットの動画を使用。AとBにいたっては、バイデン大統領やジョンソン首相だけではなく、イタリアのドラギ首相やインドのモディ首相との2ショットも使用されている。
これらの動画が政党CMとしてテレビで放映されているのかどうかはまだ確認がとれていないが、もしテレビCMとして流せば、あきらかな公選法違反だ。各国首脳との2ショットは訪日時や外遊時などに撮影されたものだが、これらは日本政府の外交のなかで実現したことであり、自民党の活動ではない。また、これまでの政党CMでは、基本的に出演者はその政党の代表者のみとされてきた。自民党員でもなんでもない各国首脳の動画を、報道でもなんでもない自民党PRに流すなんてありえないだろう。
2016年の衆院選でも、当時の安倍自民党が政党CMでオバマ米大統領と一緒に写っている写真を使用し、民放各局に圧力をくわえてこの“違法CM”をゴリ押ししようとしていたことを本サイトがスクープ(詳しくは既報参照→https://lite-ra.com/2016/06/post-2356.html)。結局、テレビではオバマ大統領の画像がカットされたバージョンを流し、YouTube上で“違法CM”を垂れ流すという一件があった。つまり、岸田首相も今回の参院選で、安倍首相と同じ動きをしている可能性があるだろう。
選挙公示前に税金を使って広告を打ち自民党PRに利用したことを筆頭に、岸田首相は政治を私物化しようという姑息さ、下劣さという意味で安倍元首相と何ら変わりはない。この参院選は、安倍政権時からつづく自民党の腐りきった体質に楔を打つ選挙にしなければならないだろう。
(編集部)
最終更新:2022.06.23 03:01