追い詰められて10秒ほど絶句してしまった高市早苗 政治記者は太田光を見習え
ここまでで、かなり苦し紛れの答えを繰り返していた高市だが、さらに太田が、「そこには、必ず力関係、パワーバランスがあったわけでしょ。それがどういうパワーバランスだったのか、我々は知りたいわけですよ」と言うと、高市はとうとう答えられなくなって、10秒間ほど言葉に詰まり、目を瞬かせながら絶句してしまった。総裁選でメディアに頻繁に出ていた高市だが、ここまで追い詰められたのははじめてではないだろうか。
しかも、太田はそれでも追及をやめず、「高市さんの政治信条である「公僕は国民に忠誠を誓う」「主権者の代表である政治家は公僕にちゃんときちんとした仕事をしてもらう」っていうのを、踏みにじった行為が起きたわけじゃないですか」「わかります? 言ってること。高市さんから聞いた話なんですよ」「自分で立ち上がってそれを調査するってするべきだと思うんですけど、どうでしょう?」と、時間切れになるまで問い続けた。
かつての憲法9条や戦後民主主義を擁護していた面影はめっきり薄くなり、近年、『サンデージャポン』(TBS)などで政権批判を封じるような発言が目立つようになっていた太田だが、今回、公文書改ざんという民主主義の根幹を揺るがす犯罪をめぐって、その元凶とも言える安倍元首相の子飼いの自民党幹部に対して、通り一遍の逃げ口上を許さず、不正の問題をしつこいまでに問いかけ続けたことは評価に値する。
少なくとも、政治家に質問している政治記者や情報番組のMCが、今回の太田の追及の10分の1でもやれるようになれば、この国の政治はもう少しマシなものになるだろう。まあ、無理だとは思うが……。
(編集部)
最終更新:2021.11.01 11:01