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菅田将暉らの「投票呼びかけ動画」に参加したローラに「日本国籍なのか」「参政権あるのか」と差別バッシング! 作家の柳美里にも

日本国籍がなくても「投票呼びかけ」することは大きな意味がある

 さらにいえば、仮にローラが外国籍で、今回の総選挙に選挙権がないとしても、投票を呼びかけることはなんらおかしなことではない。

 言うまでもなく、日本社会で生活しているのも、日本社会を支えているのも、日本国籍の人間だけではない。選挙権は労働や税金の多寡で決められるものではないが、多くの外国籍の人が日本で働き日本人と同じように納税もし、日本社会を支えている。

 しかし、そうした外国籍の人に対して差別的としか言いようがない制度や政策が日本にはたくさんある。

 たとえば、代表的なのが在日コリアンの学生に対する差別的扱いだ。朝鮮学校の教育無償化除外にくわえ、コロナ禍で生活が困窮した学生に対する給付金までも朝鮮大学校の学生は適用外とされた。この措置については、国連の特別報告者は「社会的少数者の教育機会を脅かし、人種や民族に基づく差別にあたるおそれがある」として日本政府に是正を求めているが、政府は応じていない。

 あるいは、外国人技能実習制度。搾取や虐待が横行する劣悪な労働環境をめぐり、これも国連人種差別撤廃委員会から「現代の奴隷制度」と厳しく糾弾されているが、いまだ廃止・見直しされていないどころか、2018年安倍政権は奴隷労働を拡大させるような入管法改悪を強行採決した。

 そして入管行政をめぐる人権無視と非人道の数々。難民をほとんど受け入れないという排外政策はもちろん、入管施設での人権侵害は民主主義国とは思えない惨状だ。記憶に新しいのが、スリランカ人女性のラスナヤケ・リヤナゲ・ウィシュマ・サンダマリさんが名古屋入管に長期収容のすえ、今年3月に亡くなった問題だろう。命が危険な容体に陥っていたにもかかわらず、適切な治療を受けさせることなく死に至らしめたことや、また体調が著しく悪化しているウィシュマさんに対して虐待的な扱いをしていたことも、徐々に明らかになっている。ウィシュマさんの妹がスリランカから来日し真相究明を訴えているが、菅政権も岸田政権も入管に記録を公開させるなどまともな対応をしていない。しかも、入管で長期収容のすえ、死に追い込まれたのは、ウィシュマさんに限った話ではなく、これまで何人もの犠牲者が出ており、これも国際社会から厳しく批判されているが、まったく改善されていない。

 そして、こうした差別制度や排外主義政策がまかり通っていることは、日本社会で差別にお墨付きを与え、差別をはびこらせている要因のひとつでもある。

 在日コリアンも、外国人労働者も、入管の被収容者も、ウィシュマさんの遺族も、こうした問題の当事者だが、現行制度では日本における選挙権はない。彼らがこうした問題に異を唱え、差別をなくしてほしい、差別的な制度や法律を改めてほしい、日本政府に対応してほしい、そういう人に議員になってほしい、政権を担ってほしいと思えば、選挙権を有する人たちに投票してもらうしかないのだ。デモや署名など民意を示す方法は選挙以外にもあるが、実効性がもっとも担保されているのは選挙だ。

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