河野太郎は森友公文書改ざん問題を問われ「調査はしっかり行われた」「心を痛めている方のお話を聞く」でゴマカシ
昨日17日の候補者による共同会見でも、「もうすでにさまざま司法まで上がっており、再調査の必要はない」と発言していた河野氏。本日の記者クラブ討論会では、この河野氏の発言に対して朝日新聞の坪井ゆづる論説委員が「検察が調べたのは刑事責任の有無であって、みなさんが問われているのは政治責任」と指摘。「この問題にかんして政治責任はどこかで取られていると思うか」と河野氏に問うた。
すると、河野氏はこんなことを言い出したのだ。
「あのー、少なくとも調査についてしっかりとおこなわれたということはあると思います。そして、この問題で心を痛めている方がいらっしゃる。その方の心の痛みにしっかり向き合わなければいけないというのはあるんだろうと思います。それは、お目にかかってお話を聞くのであったり、いろんなことが考えられると思いますが、そこは政治の責任といえば、それが残っているのかもしれません」
名指しはしていないが、これは公文書改ざん作業を強いられ自死にまで追い込まれた近畿財務局・赤木俊夫さんの妻である雅子さんのことを言っているのだろう。そして、河野氏は「雅子さんに会って話を聞くこと」が政治責任だ、と言うのである。
ふざけるのもいいかげんにしろ、という話だろう。雅子さんが求めているのは真相究明であり、再調査だ。「心の痛みにしっかり向き合わなければいけない」と言うのであれば、無論、真っ先におこなうべきは再調査であり、真相究明こそが政治責任だ。
だいたい、いまだに赤木さんの墓参りにさえ行かず、遺族の心を逆撫でするような発言を繰り返しつづけているのは、河野氏の「親分」である麻生太郎財務相ではないか。まずは派閥の領袖に「会って話を聞け」と進言すべきだろう。
だが、河野氏がまさかそんなことをするはずもない。今回の総裁選出馬で菅首相と石破茂氏を味方につけたことで「河野は安倍・麻生に喧嘩を売った」などと評する向きもあるが、決別したわけでも何でもない。だからこそ、河野氏は再調査も拒否しているのだ。これでよく河野陣営は「古い自民党を変えよう」などと言えたものだ。