2度の「共産党は破防法対象」閣議決定も露骨な選挙対策・野党共闘ツブシ
ちなみに、安倍政権時代の2016年3月にも〈日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である〉〈警察庁としては、現在においても、御指摘の日本共産党の「いわゆる敵の出方論」に立った「暴力革命の方針」に変更はないものと認識している〉などとする答弁書を閣議決定している。
このときは宗男議員の娘である鈴木貴子・衆院議員の質問主意書に答えたもの。貴子議員は質問主意書を出す直前、民主党(当時)を離党。その後自民党に入党している。
2016年というのは、2015年に安保法案が可決・成立して以降、初の国政選挙である参院選がおこなわれたが、この参院選では、立憲主義に反する安保法制強行成立への抵抗から野党共闘が始動していた。
ようするに、野党共闘を攻撃するために、民主党を離党し、のちに自民党入りする国会議員がこの質問を仕掛け、安倍政権がわざわざ「暴力革命の方針に変更がない」などと答えていたのだ。
そう考えると、今年、再びこの閣議決定がなされたのも、総選挙対策以外の何物でもない。安倍・菅政権の数々の不祥事やお粗末なコロナ対応に対する国民の不満や批判の声を受け、躍進が予想される共産党を攻撃するとともに、野党共闘を妨害するため、またぞろありえない話を持ち出してきたのである。
そして、政権応援団の八代弁護士がそれに乗っかって、こんなデマを地上波で流した。
ナチスドイツが反共を喧伝し、ドイツ共産党などの抵抗勢力を弾圧することで権力を掌握していったのは有名な話。こんなデマを平気で口にするというのは、それこそ自民党政権と応援団の本質を表しているとしか言いようがない。
(編集部)
最終更新:2021.09.17 12:22