高橋真麻が小室圭氏に放った差別意識丸出しのグロテスクな言葉
生活保護バッシングや教育格差の拡大を見てもわかるように、日本社会は「貧乏人は貧乏人らしく質素な生活をしてろ」という差別意識に強く支配されている。
皇族でも名家の出身でもない小室氏が眞子内親王と結婚しようとしたことで、その差別意識が爆発し、金銭トラブル報道や分不相応な私生活攻撃という歪んだかたちに発展していったのではないか。
実際、今回の文書問題をめぐる報道でもそのことを象徴するシーンがあった。それは、ワイドショーのなかでももっとも酷い小室氏バッシングをしている『バイキング』12日放送でのこと。この日は、まさに小室氏が28枚の文書を公表したことが話題の中心だったのだが、元フジテレビの高橋真麻が「1枚だろうが100枚だろうが小室さん側の見解でしかない」「まだ弁護士じゃないのに弁護士っぽい文章を書いてくるのもちょっとどうかな」と批判したうえで、こんなグロテスクな貧乏人差別をさも当然のように言ったのだ。
「あと個人的な見解ですけど、たぶん本当に400万円は工面できなかったと思うんですよ。返すってなっても。だからそういうプライドの高さみたいなのが垣間見えるのが、非常に人間として、眞子様をお預けして大丈夫なのかなっていう不安が払拭できない」
親が有名俳優で恵まれた生活をしてきた高橋真麻には想像できないかもしれないが、十代の少年が勉強をしながら、バイトで学費や生活費を稼ぐというのは、相当ハードなことだ。入学金や学費をバイト代と奨学金で賄ったという認識であれば、小室氏にとっては人生そのものや尊厳にかかわる大きな問題であり、借金ではないと主張するのも当たり前の話ではないか。
それを、お金が工面できないから、返す必要がないと言っているだけ、プライドがあるからお金が返せないと言えないだけ、と決めつける。これは、まさに生活保護受給者を「怠け者」とバッシングするのとまったく同じ構図と言っていい。
今のワイドショーのグロテスクさを浮き彫りにしたと言っていいが、しかし、テレビという公の電波でここまでの差別的コメントが堂々と語られてしまうというのは、結局、皇室制度の本質と無関係ではない。
妹の佳子内親王が「結婚においては当人の気持ちが重要」「姉の一個人としての希望がかなう形に」と表明していたが、結婚は個人のもの、という近代社会においてごく当たり前の権利すら、皇族には認められない。そして、自由恋愛で皇族と結婚しようという相手には、必ず「分不相応」という差別的バッシングが繰り広げられる。
それは、そもそも皇室制度そのものが差別的な本質をもっているからだ。その差別的本質を少しでも変えていくためにも、眞子内親王と小室氏にはバッシングに負けずぜひ意志を貫いてもらいたい。
(編集部)
最終更新:2021.04.20 09:51