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DHC吉田会長が今度は「NHKの社員はほとんどがコリアン系」「経団連もコリアン系」とヘイトデマ! それでもマスコミは批判せず

「サントリーCM出演者は全員コリアン系」発言のときも、テレビは報道せず、DHCのCMを流し続けた

 当然の権利を主張しているマイノリティ、被差別者を、マジョリティ、支配者と思い込むこの妄想の背景には、被差別者、マイノリティは表に出てくるな、主張するな、というグロテスクな排除思想、差別思想がある。

 しかも吉田会長は、“日本にコリアン系が多数いる”とさんざん繰り返した上で、〈国境を侵して侵入している敵には即座に銃撃して追い返すのが常識〉などと、ヘイトクライムを扇動するようなことまで書いている。

 繰り返すが、DHCは、全国のコンビニ・ドラッグストアで化粧品やサプリメントを大量に販売し、テレビでCMをばんばん流している。そんな企業のトップがこんな犯罪的な差別デマを主張することが許されるのか。欧米なら、それこそ会社自体が存続の危機に晒されるような事態だろう。

 ところが、このとんでもないヘイトコラムについて、メディアはほとんど批判していない。ネットでは批判が高まっているが、新聞・テレビの大マスコミでこの問題を報道したのはいまのところ、朝日新聞、共同通信など、リベラル系メディアだけ。テレビは一切報道していないし、コリアン系に支配されているとデマ攻撃にさらされたNHKも『おはよう日本』が報道したきりで、局としては反応していない。

 これは、昨年12月に、吉田会長が同じようにサントリーのCM出演者をコリアン系ときめつけたときも同様だった。ネットで大きな騒ぎになり、〈#差別企業DHCの商品は買いません〉など複数の抗議ハッシュタグがトレンド入り、イギリス・BBCなど海外メディアからも批判報道が相次いだが、やはり報道したのは、東京、毎日、朝日などのリベラルメディアだけ。読売、産経、日経などは完全スルーで、テレビにいたっては一切触れなかったばかりか、そのままCMを流し続けた。

 その結果、DHCと吉田会長は問題のコラムを撤回も掲載し続け、今回、再び同様の主張を繰り返したのだ。

 マスコミはなぜ、DHCの差別問題にここまで及び腰なのか。もちろん、マスコミにはもともと差別問題を“面倒なもの”として避けようする傾向があるが、それでも政治家の女性差別発言などがあれば、ワイドショーなどでも一応、取り上げられることがある。ここまで沈黙するというのは、明らかに異常だろう。

 昨年12月、吉田会長のサントリーに対する差別デマコラムがネットで問題になったとき、コラムニストの小田嶋隆氏が、ツイッターでこう指摘していた。

〈DHCの問題は、単に「差別を拡散する企業が実在している」というだけの話ではない。そういう企業がテレビで番組を持ち、CMを打ち、有名タレントを起用し、コンビニに棚を確保し、新聞に広告を掲載することを許しているこの国の現状こそが問題だと思う。カネさえ払えば何をやってもいいのか、という。〉

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