判決文では、竹田の元慰安婦や在日コリアンへのツイートも“差別助長”と認定
判決は、竹田氏がツイッターやネット番組で元慰安婦の女性をツイッターやネット番組で度々攻撃してきた問題についても、踏み込んでいた。竹田氏はこうした言説について〈元従軍慰安婦一般のことを指すわけではなく、元従軍慰安婦ではないのにそのように述べる特定の人物を指すにすぎない〉と言い逃れしているが、判決文は竹田氏の「ゆすりたかり」、「韓国はゆすりたかりの名人であり、暴力団よりたちが悪い国」、「そもそも韓国に、毀損されるような名誉があるのか」、「韓国が世界に誇れる偉人は、テロリストと売春婦だけ」といった表現をあげ、こう指摘したのだ。
〈韓国につきあえて攻撃的で侮蔑的ともとれる表現を多数、少なくない頻度で用い〉〈単に韓国の国家体制や政治に関する報道を受け、これらを批判するのみに止まらず、読者に対し、韓国や韓国人を劣位に置く意識を与えるもの〉
判決文には、竹田氏の在日コリアン差別を認定するくだりもあった。2016年、東京・小金井市で起きた殺人事件未遂の容疑者の名前が「自称」と報道されたことについて、竹田氏が〈なぜ本名で報道しない?ここが日本のメディアのおかしいところ。臆する必要はない。本名で報道すべき。これは私の憶測だが、容疑者は日本国籍ではないと思われる〉(2016年5月22日)とツイートし、無根拠に“容疑者は日本人ではなく在日外国人”と示唆したことや、ネット動画で「おかしい人は帰ってもらいたいですけども、真面目な人はちゃんと日本人として働いて、納税してもらう」「反日反日っていうのは、お前らふざけんなよと、私は思う。だったら、帰れよと。日本が嫌いなら、とっとと出て行けと。私は思っておりますよ」などと発言していることを取り上げ、〈日本社会への同化を迫るとともに、これに応じない「反日」的な人々の排除を主張するもの〉〈偏見や差別を助長するものというほかない〉と批判したのである。