重症者・死者続出もコロナ対策おざなりで大阪都構想住民投票を強行する維新
そもそも、大阪府では東京都の421人に続く223人という数多くの死者が出ている(11日時点・時事ドットコムより)。大阪府の専門家会議が2日に公表した分析結果でも、第2波(6月14日~9月21日)の大阪府の死亡率は1.3%で全国平均の0.9%を上回っている。
また、前掲の毎日新聞の報道によれば、重症以外の死亡者には〈クラスター(感染者集団)が発生した施設や医療機関を利用した高齢者らが含まれる〉という。
こうした結果は、吉村知事による新型コロナ対策をおろそかにしてきた何よりの証拠ではないのか。
吉村知事といえば、重症者数が東京都の3倍以上にものぼった8月中旬、「大阪の場合は死者をできるだけ減らしたいということで、できるだけ早めに気管切開をして人工呼吸器をつけて、命を救う治療を優先している」と発言。その後、大阪府医師会・茂松茂人会長が「治療はどこで受けても同じ治療をする」「大阪だけ、できるだけ早く人工呼吸器をつけるということはまずないと思う」と否定し、またも吉村知事のデタラメ発言だったことが露呈したが、今度は一体何と言い訳するのか。
「都構想」の是非を問うより前に新型コロナ対策に専念すべきだというのに、住民投票を強行させた吉村知事。その一点をとっても、吉村知事が府民の命の安全と健康を守ることよりも維新としての私利私欲を優先させていることは明白だ。
しかも、この2度目の「都構想」をめぐっては、2016年度以降の関連経費が大阪府と市を合わせて合計49億8053万円にものぼると共同通信が報道。さらには、大阪市は今回の住民投票に8億1300万円もの執行経費を予算化しているという。その約8億円は、感染防止対策にこそ注ぎ込むべきものではないか。
(編集部)
最終更新:2020.10.12 10:51