吉村洋文公式サイトより
先日、本サイトで報じた「大阪の重症者が多いのは、人工呼吸器を早めにつけてるから」なるデタラメ発言。
14 日の取材で、「重症者の増加をどうとらえているのか」という記者からの質問に、大阪府の吉村洋文知事は、こんな驚きの回答をしていた。
「治療的な観点でいくと、報告受けているのが、大阪の場合は、死者をできるだけ減らしたいということで、できるだけ早めに気管切開をして、人工呼吸器をつけて、命を救う治療を優先している」
本サイトでは16日に、この吉村発言について、「厳格にガイドラインが決まっている医療行為で、特定の地域だけ人工呼吸器を早くつけるなんてことは聞いたことがない」「人工呼吸器は、酸素吸入が困難になった人を助けるためのものだから、早めにやったからといって、コロナを治療できるわけでも、死亡者を減らせるわけでもない」と、疑義を呈していた。
当時はこの吉村発言を取り上げ検証していたのは、関西テレビのニュース番組『報道ランナー』だったのだが、今週に入って『バイキング』(フジテレビ)、『報道ステーション』(テレビ朝日)、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)などのメディアも、この吉村発言を報道。そのデタラメぶりを指摘していた。
なかでも18日放送の『報ステ』では、大阪府医師会・茂松茂人会長が「治療はどこで受けても同じ治療をする」「大阪だけ、できるだけ早く人工呼吸器をつけるということはまずないと思う」と否定。
生中継で出演していた吉村知事は、この医師会長の否定発言をぶつけられ、あらためて認識を突っ込まれると、急に遠い目になって、明らかにうろたえた表情で、「重症患者を診ているのは大きな病院で、そこの先生に『人工呼吸器を早めにつけて、それで命を救う』と聞きました」と弱々しく抗弁する一方で、「まあ、それは一部あると思いますが、それだけでは説明つかないと思っています」と、さりげなく14日の発言を微修正した。
さらに、小木逸平アナが、さらに「大阪は早めに人工呼吸器」発言について茂松会長は否定しているが吉村知事が現場から聞いた話ではそれが重症者数に一部含まれているという認識なのか、と念押しするように突っ込むと、吉村知事は目をパチパチさせながら、こんなことをまくし立てた。
「コロナの、治療の、何か方針のところでも、何か全国の、厚労省が出してるやつだったかな? ちょっと記憶、うろ覚えですけど、そこでも一部出てたと思います」
「人工呼吸器にあまりがあるようだったら早めにというのは、現場のいちばん最先端でやってるお医者さんから、僕は聞きました」
知事の発言とは思えない曖昧すぎる話を重ねた上、最後は「でもそれがすべてではないと思います」とごまかすのだった。
「ポビドンヨード がコロナに効く」発言に続き、吉村知事のデタラメぶりを露呈した「大阪は早めに人工呼吸器」発言。いち早く検証した記事を以下に再録するので、あらためてご一読いただきたい。
(編集部)
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