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横田滋さんの死で蓮池透さんが語った危機感!「家族会、救う会の“日本会議”化に抗する最後の砦だったのに」

安倍首相は拉致問題を自分が解決できないことを認めて交代すべきだ

──今後拉致問題はどうなるのでしょうか。

 蓮池 政府や安倍さんは、自分たちの無為無策を棚に上げて、拉致問題が進展しないのは国民の関心が薄れているせいだ、と平気で言っている。マスコミも同様ですが、それは違う。安倍さんしかできないという雰囲気をつくり出し、人々をそういう環境に誘導してきたのは安倍さん自身です。あらゆるチャンス、あらゆる手段とか言いながら、まず田中均氏を交渉から外し、他にもいろんな交渉ルートがあって、北朝鮮との間に立つという人も名乗りをあげていたのに、すべて排除してきた。自分以外のルートは排除して、ズルズル引っ張ってきた。待っている家族にとっては本当にひどい話です。
 国民の生命がかかっている。他国から国民が拉致された、主権の問題でもあるのです。世論なんかなくても政治が自発的、積極的に動くべきことでしょう。しかし実際は何もしていない。他人事です。気になるのは「風化」という言葉が使われていることです。風化というのは拉致問題には当てはまらない。風化というのは一旦けりがついた事柄、たとえば、捜査や裁判が終了し、それなりに区切りのついた解決済みの事件について、世間の記憶が薄れていくという意味ではないでしょうか。しかし拉致問題は解決していないし、道まだ途中です。人命が関わっている問題、しかもまだ中途の段階で、風化という言葉を使ってほしくない。
 安倍さんも自分が何もやらない、できないならせめて、他の人に託してほしい。「私には無理だから、すみません、お願いします」と。安倍政権が、と高らかに宣言するだけで、何もしないという詐欺のような状態はいい加減やめてもらいたい。コロナ禍でもはっきりしましたが、この人は弱者に冷たい、ひとの苦しみ、人間の悲しみを感じることができないのではないでしょうか。
 とにかく強調したいのは、拉致問題は現在進行形の問題だということです。国民の生命と財産を守るのが政府なのに、半世紀近くも拉致問題を放っておくなんてありえない。被害者家族は、もちろん国民も、北朝鮮への怒りや感傷的な追悼に終わるのでなく、日本政府に対してもっと具体的な要求をしていくべきだと思います。

最終更新:2020.06.11 09:29

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