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後藤謙次の降板で『報ステ』政権批判が完全消滅? 後任に米国防総省の研究センターや笹川平和財団にも所属していた記者が

安倍首相の“お友だち”笹川陽平が名誉会長「笹川平和財団」のプロジェクトメンバーも

 しかも、もうひとつ気になるのは、梶原氏が公益財団法人「笹川平和財団」の「インド洋地域の安全保障」政策提言プロジェクトメンバーという経歴をもっていることだ。笹川平和財団といえば、安倍首相としょっちゅうゴルフや会食をしている“お友だち”笹川陽平氏が名誉会長を務める団体。しかも、安倍官邸の御用ジャーナリスト・山口敬之氏をめぐる問題でも名前があがっていた。

 山口氏からの性暴力を告発した伊藤詩織さんが昨年末、日本外国特派員協会の記者会見で、安倍首相がアメリカの笹川平和財団で講演、その見返りに官邸が笹川平和財団に対して山口氏をアメリカのシンクタンクに派遣するよう求めていたという内部告発を明らかにしたのだ。「デイリー新潮」もこの事実を報じており、それによると、笹川平和財団は山口氏のシンクタンク就職のために約466万円の経費を捻出したことを認めているという。

「『報ステ』はこの2月、後藤さんが休んでいるときも、代わりに笹川平和財団の上級研究員である渡部恒雄氏を出演させています。渡部氏は2015年の安保法制をめぐって参院地方公聴会で賛成の立場で意見陳述をおこなうなど、安倍政権の安全保障政策をバックアップしてきた人物。そんなところから、上層部が官邸から笹川平和財団の研究員を使えという指令でも出ているんじゃないかという見方まで流れた」(前出・テレ朝関係者)

いずれにしても、梶原氏の経歴を見ていると、きちんと安倍政権を批判できるとはあまり考えられないのである。

 安倍政権の横暴に対してツイッターでしばしば警鐘を鳴らしているラサール石井氏は、後藤氏の降板に際し、こんな投稿をしていた。

〈後藤さんが去られるという事がまた一つメディアの後退にならぬよう。志あるスタッフがまだ残っていますように。〉

 しかし、このままいくと、ラサール氏の祈りも虚しく、『報道ステーション』の政権チェック能力が後退してしまうことは確実だろう。

最終更新:2020.03.29 03:21

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