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維新・下地だけでなく自民党議員もクロ! 安倍政権に広がるカジノ汚職を検察が4つのルートで捜査、本丸は菅官房長官周辺の情報

検察が菅官房長官と鈴木北海道知事のカジノ誘致に狙い、と週刊新潮が報道

 実際、菅官房長官は北海道カジノ誘致をめぐって、自らの人脈にIRをやらせようときな臭い動きをしていた。しかも、それは2019年4月におこなわれた北海道知事選のずっと前からはじまっていた。

 菅官房長官は、カジノに積極的だったものの自分の思い通りにならない高橋はるみ・北海道前知事を嫌い、2019年の知事選では候補者選びから介入。そこで白羽の矢を立てたのが、夕張市長だった鈴木直道・現知事だった。

 菅官房長官は総務相時代に財政破綻した夕張市の再建計画に携わったこともあり、2017年3月には夕張市長として財政再生計画をまとめた鈴木氏がわざわざ官邸を訪れ、菅官房長官に報告。菅官房長官も鈴木氏について、定例記者会見でわざわざ「これから大いに期待をしたいと思います」と発言。法政大学の同窓であるという点以外にも、史上最年少市長としての実績や、小泉進次郎・衆院議員と共通するさわやかなルックス、さらに夜間学部卒という苦労人エピソードなども気に入り、このころにはすでに次期北海道知事候補として目をつけ、頻繁に鈴木氏と連絡を取り合い定期的に面会していたという。

 そして、2年後の2019年知事選では、菅官房長官が鈴木氏擁立を主導して、地元国会議員らが推していた和泉晶裕・国交省北海道局長を不出馬に追い込んだ。当然、選挙戦を取り仕切ったのも菅官房長官で、みずから応援に入って当選に導いたのだった。

 もっとも、鈴木氏は知事になった当初、地元で反対の声が大きいことからカジノ誘致に対して慎重な姿勢をとっていた。しかし、それが昨年秋あたりを境にして姿勢に変化が起こり、〈秋口からは事務方に誘致を阻む課題を解消するよう求めた〉といい、11月22日には同庁内の打ち合わせで「誘致した方がいいと思っている」と明言したという(北海道新聞2019年11月30日、12月28日付)。

 この姿勢の変化の背後で動いていたのは、言うまでもなく菅官房長官だ。「週刊新潮」2019年月31日号によると、東京五輪の極暑開催に批判が起こるなかで官邸もマラソンの札幌開催を模索していたというが、それをダシにして菅官房長官は鈴木知事に「マラソンをやらせてやるから、北海道にカジノを誘致せよ」と迫ったというのだ。

 マラソン札幌開催まで使って北海道のカジノ誘致を押し切ろうとした菅官房長官。しかし、結局、鈴木知事は11月29日になって環境への配慮を理由に誘致見送りを公表。だが、これも特捜部が秋元議員の北海道カジノ誘致を標的にしていることを知った菅官房長官が手を引かせたともっぱらの評判だ。

 現在発売中の「週刊新潮」の記事では、鈴木知事の誘致見送りに菅官房長官の動きがあったことや、ふたりが北海道カジノ誘致の本流としていた苫小牧にも〈紺野(容疑者)の人脈の一端〉がアプローチしていたことを挙げ、「特捜部が狙う本丸」として菅官房長官周辺に捜査が及ぶのではと推測している。

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