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安倍首相の総理在任最長でNHKが岩田明子を起用し大ヨイショ特集!「桜を見る会」触れた後に「決められない政治打破」とコメント

NHK岩田の『文藝春秋』ルポ「安倍晋三VS.文在寅」に失笑! 安倍のブーメラン丸出し文在寅批判をそのまま…

「桜を見る会」問題をめぐる報道ではホテル側への独自取材をしたり、英語民間試験導入で下村博文・元文科相が東大に圧力をかけていたことをスクープするなど、めずらしくNHKもやる気が垣間見えることもあり、ネット上でも期待の声があがっていた。だが、これらは社会部の仕事だと見られ、実際にニュース番組を牛耳る政治部による“安倍礼賛”という基本姿勢は何も変わっていない。実際、NHKは新元号発表や即位行事の番組に宮内庁担当でもない岩田記者を投入し、岩田記者は安倍官邸から事前リークがあったとしか思えない情報まで織り交ぜながら安倍首相が果たした役割を延々と解説した。

 しかも、岩田記者はたんなる「安倍首相の代弁者」ではない。

 岩田記者は現在発売中の「文藝春秋」12月号に「安倍晋三VS.文在寅「激突900日」」なるレポートを寄稿。日韓関係の悪化について〈皆さんの理解を深める一助とするために、筆を執ることにした〉と前置きしているのだが、その中身は、“リアリストで冷静沈着な安倍首相と、なんでも安倍に質問するトランプ大統領、その安倍とトランプから嫌われた文在寅”という歪んだ認知をただただ強調するだけのもので、当然、徴用工問題における個人請求権は消滅していないという認識を日韓両政府が踏襲してきた事実や、日本政府のホワイト国除外措置が徴用工問題の報復にすぎないことなどには一切ふれていない。

 そして、この“安倍小説”では、岩田記者は恥ずかしげもなく、こんなことを書いている。

〈安倍は今、文在寅について、北朝鮮の顔色ばかり窺う一方で、周囲をイエスマンで固め、国内政治も冷静にコントロールできていないと見ている。側近とはいえ、様々な疑惑を抱え、“タマネギ男”と揶揄されていた曺国の法相(後に辞任)起用を強行したことにも「色々問題があるのに」とため息を漏らした。〉

「イエスマンで周囲を固め、疑惑の人物を大臣に起用するって、それアンタやん!」という突然のツッコミはもちろんなし。潔白かつ鷹揚自若という、国民が見たことのない安倍首相がここでは描かれている。ようするに、大好きな安倍首相を主人公にして現実を二次創作した小説のようなシロモノで、「代弁者」を通り越して「常軌を逸した熱烈な信者」にしか思えないのだ。

 だが、これは笑って済ませられるような話ではない。たとえば加計学園問題では、NHKの社会部が「総理のご意向」文書の存在を朝日新聞がスクープする前から同様の報道をおこなう準備を進めていたが、そこに政治部から横やりが入り、結局、当たり障りのない内容にされ、肝心の文書も黒塗りにされてしまった。さらに、前川喜平・元文科事務次官が記者会見を開く前に独占インタビューを収録済みだったが、これも政治部がお蔵入りさせた。こうした政治部の動きの先頭に立ったのが、岩田記者だったといわれているのだ。

 他部署のスクープさえ握りつぶす……岩田氏はもはや記者ではなく、たんなる“政権からの出向者”というべきだ。そんな人物に安倍政権の「検証」をさせている時点で、報道とは到底呼べない。明日の放送でも「検証」特集がおこなわれるというが、また岩田記者が安倍首相の露骨な擁護を繰り広げるのか。要注目だ。

最終更新:2019.11.19 11:49

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