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台東区“避難所ホームレス排除”に賛同する差別的主張が…ウーマン村本は「納税での選別」思想を真っ向批判

台東区へのグロテスクな賛同であふれかえったヤフコメ欄

 すべての人命を守るべき行政により公然と命が選別された。それだけでも深刻な事態だが、さらに暗澹とさせられるのは、この台東区の対応を擁護・支持する声がネットにあふれていることだ。

 たとえば、この経緯を報じたニュースのヤフコメ欄にはこんなコメントが並んでいる。

〈もし自分が避難所に避難して、狭か限られたスペースの中、横に路上生活者の人が来たらすごく嫌だし、安心して眠れない。〉
〈現実問題として避難所内でも事故や事件が発生します。偏見や差別ではないと思っていますが、身元が不確かな方がいると、やはりハイリスクと考えざるをえません。〉
〈なんだかんだ言っても、周りに路上生活者の人がいると安全面、衛生面、精神面で不安が生じると思います。
役所の人は避難している住民の方の気持ちを代弁してくれた、というように感じました。
普段は国民の3大義務を放棄しているのに、有事には権利を主張することに違和感を覚えます。よって私は区役所の方の行為に賛成します。〉
〈受け入れのキャパシティの問題があるのなら義務(就労、納税)を果たしている人を優先するのは仕方ないのでは?
税金を払ってるのに払ってない人のせいで行政の支援を受けれない方が問題だと思う〉
〈実際は身元もはっきりしない浮浪者を地域住民と一緒に収容するのは防犯上も問題があると思う。衛生面においても。〉
〈非情な意見だが住民登録があり、きちんと税金を払っている人が優先的に避難所を利用できる様にすべきであり、権利があると思う。
人命も大事だと思うが、人命という大義名分がまかり通るならホームレスで避難があふれる。
ちゃんと税金も納め、頑張っている人が利用出来ずにバカを見る世の中にはなって欲しくない。〉

 念のために言っておくが、これはひどい意見をわざわざ選んでいるわけではない。台東区の対応を批判する声はほとんどなく、「受け入れ拒否は当然」と、むしろホームレスの人や支援団体のほうを非難する声ばかり。

 ここは本当に近代民主主義国家なのだろうか。「ホームレスの人がいると衛生や防犯が心配」などという剥き出しの差別心を公の場で発露することになんの躊躇もない人間がこんなにたくさんいるとは、近代民主主義国家どころか差別大国としか言いようがない。

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