藤井聡教授「消費増税で、サラリーマンの給料は倍下がる」
藤井教授は、増税によって消費が落ち込み、そして「サラリーマンの給料が下がる」と言う。
「確実に下がりますから。2014年の増税のときでもトータル6%下がっているんです、サラリーマン給与が。たった3%(消費税率を)上げるだけで。(消費税率を)3%上げると(給与が)倍下がるんですね。そうすると、みなさんの所得が減りますから、所得税収が下がるんです。その結果、何が起こるかっていうと、長い目でみると、4〜5年ぐらいでみると、『増税しいひんほうが税収高かったやんけ』と。そういうことに、いまですらなってるんです」
それでなくても前回2014年の増税で受けた打撃から回復できず、賃金も上がっていない。実際、今年に入って7カ月連続で実質賃金が前年同月比でマイナスを記録しつづけている。いまおこなうべきは増税ではなく、むしろ減税なのだ。
「僕は、財政再建をしたいんだったら増税はしてはいかんというのが立案のコアだったんです。(中略)減税しなさい、と。いま5%にしたらですね、10%から5%にしたら、空前の消費ブームが起きます」
「僕らは100万円金払っても90万円分のモノしか手に入れられないけれど、5%に税金がなったら、100万円払ったら95万円分のお米とかパンとか服とか買えるんです。だから、ものすごく我々豊かになれますし、モノの予算が5%、値段が全部下がりますから、確実に景気は良くなるんです」
増税ではなく減税を──。あきらかに日本経済を冷え込ませ、低所得者ほど生活が追い込まれるという、暴挙と呼ぶべき増税が実行されようとしているのに、一方、この間のメディアの報道はどうだったか。法人税の問題にも目をつむり、それどころか「プレミアム付商品券やポイント還元でどれだけお得か」といった話題に終始し、増税を既定路線として扱ってきた。
しかし、本サイトでも報じたように、政府は「プレミアム付商品券」制度では、「確にゃん」なるゆるキャラを使って広報をおこなっているのだが、そのゆるキャラを使った広報に注ぎ込まれた血税はなんと14億円。同じくポイント還元制度でも約60億円もの宣伝広告費が計上されている(詳しくは過去記事参照→https://lite-ra.com/2019/09/post-4988.html)。
こんな国民を馬鹿にした話もないが、この「ゆるキャラ広報に血税14億円」問題を取り上げたのは、本サイトが把握したかぎりでは9月26日放送の『ビビット』(TBS)のみ。メディアは相変わらず「駆け込み需要でお得なのは何か」だのといった話題ばかりだ。
藤井教授は消費増税が実行される明日10月1日から「消費税減税運動をはじめる」と述べていたが、増税されたからといってそれを黙って受け入れる必要などない。この国の主権者は国民だ。減税のみならず消費税の廃止だって、国民の意志として政府に訴え、動かすことはいくらでもできる。メディアは国民に諦めろと言わんばかりに消費税批判を封じ込んでいるが、それに流されることはないのだ。
(編集部)
最終更新:2019.09.30 09:59