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上田晋也の番組で東国原英夫と千原せいじが嫌韓発言を連発するも、元ネトウヨの古谷経衡に逐一反論され日韓問題への無知晒す

金平茂紀がテレビスタッフに「あなたは1910年の韓国併合を知っているか」

 念のため言っておくが、古谷氏は別に「左翼」ではない。もともとネトウヨ雑誌の編集長をつとめるなど、元ネトウヨの評論家だ。逆に言えば、古谷氏が番組内で語ったのは、従来は右派のなかでも常識だったことばかり。ようするに、それだけいま、日本の韓国を巡る言論状況のレベルが下がって、“ヘイト丸出しでも韓国を叩けば許される”という底が抜けたことになっている。そういうことだろう。

 いずれにしても、『上田晋也のニュースな国民会議』での討論は、結果的に、マスコミが「嫌韓キャンペーン」一色に染まるなか、そうした韓国バッシングが、いかに適当に垂れ流されているかを浮き彫りにした。その点は高く評価したい。なにより、いまマスメディアに求められているのは、韓国批判一辺倒の安倍政権や言論界を冷静にチェックし、“嫌韓世論”の暴走を食い止めることに他ならないからだ。

 冒頭で紹介した金平茂紀氏は、「嫌韓キャンペーン」がはびこるテレビの内側に向けて、こう呼びかけていた。

〈なぜこんなことになってしまったのか。僕らテレビ人は頭を冷やして考えてみた方がいい。今回の日韓対立の直接の引き金は、去年10月の徴用工判決とされているが、徴用工問題とは一体どのような歴史的な事象なのか、ディレクターの君は知っているか。この徴用工問題では、中国との間では裁判で和解が成立し、和解金が支払われている事実を、放送作家のあなたは知っているか。歴史認識の隔たりが対立の根底にある。AD(アシスタントディレクター)のあなたは1910年の韓国併合を知っているか。実際、恐ろしいほどの知識の欠如、無知が、事実認識をゆがめているのではないか。〉

 もう一度言う。いま、日本のマスコミは、まるで戦中の大本営発表のように安倍政権の言い分を垂れ流し、数字のため、嬉々として韓国バッシングに乗っかって、人々の嫌韓感情を煽りに煽っている。だが、その先に行き着くのは、差別や暴力を肯定するヘイト思想の決壊にほかならない。マスコミ関係者は胸に手を当てて、自分たちが本当にやらなければならないことを考えてもらいたい。

最終更新:2019.09.13 12:34

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