昨年の放送では太平洋戦争における日本の加害責任に踏み込み、炎上
昨年8月12日放送回では、太平洋戦争における日本の加害責任にまで踏み込んでいる。
この回では、妖気を吸って咲く「妖花」という花の真相を知るべく、第6シリーズから登場するキャラクター・中学1年生の犬山まなと鬼太郎一行で南の島に向かう場面が描かれた。
日本から遠く離れた南の島を歩いていると、突然日本語で書かれた石碑に遭遇し、犬山まなは驚く。そこでこのような会話がなされたのだ。
犬山まな「これ、日本語……。こんな遠いところに、どうして?」
目玉おやじ「これは戦没者の慰霊碑じゃよ。戦争で日本の兵隊たちがこの島で戦い、そして、大勢死んだんじゃ」
犬山まな「戦争……」
目玉おやじ「太平洋戦争。学校で習ったのではないかな?」
犬山まな「聞いたことあるけど、どうしてこんな南の島で」
鬼太郎「昔、日本は大きくなろうとした。そして、アメリカ、イギリス、フランス、いまでは仲良くしている国に戦いを挑んだんだ」
目玉おやじ「まなちゃんたちの世代には信じられんかもしれないがの」
ねずみ男「ホント、嫌な時代だったぜ」
犬山まな「アメリカと戦争してたのは知ってたけど、なんか、日本が一方的に攻められて負けたみたいに思ってた」
目玉おやじ「いや、日本も他の国に攻め入り、戦ったりしとったのじゃよ。そういう時代があったんじゃ。あれからもう70年以上。戦争の記憶も薄れつつある、か……」
安倍政権や自民党の圧力により、いまやテレビどころか、教育の現場ですらきちんと教えられなくなり始めている日本の加害責任に踏み込んだ『ゲゲゲの鬼太郎』には大きな価値がある。
今回同様、この放送回にもネトウヨから批判が殺到した。しかし、『ゲゲゲの鬼太郎』に関わるスタッフはそんな雑音に屈することはなかったということだろう。