「週刊女性」のアンチ・ジャニーズ路線も、DA PUMP潰しがきっかけ
ジャニーズによる執拗なDA PUMP憎しはその後も続いた。それがアイドル誌『JUNON』(主婦と生活社)事件だ。それまで蜜月関係にあったジャニーズ事務所と同社だが、『JUNON』をめぐりある事件が勃発する。これを報じた『噂の真相』(2004年休刊)には、両者の決裂劇に、DA PUMPが関係していたと指摘されている。
〈01年9月号にSMAPの香取慎吾が登場し、北川悦吏子と組んで「絵本」を作るという目玉企画があったんだが、その絵本のすぐ後にジャニーズのライバル、DA PUMPの広告を大きく載せてしまったのだ。
激怒したジャニーズ事務所は、ついに『JUNON』に出入り禁止を宣言。以降、同誌は見る見るうちに部数を落としてしまう〉
その後、同社の「週刊女性」はアンチ・ジャニーズに大きく舵を切っていくのだが、これは極めてめずらしいケース。ほとんどのメディアは強大なジャニーズの影響力にひれ伏してきたことは言うまでもない。
「そのため長らく日本の芸能界での男性グループはジャニーズの専売特許だったことはこの世界では周知の事実です。その後EXILEの登場で、その構図も少し緩んできましたが、しかし、現在もジャニーズの威光は絶大です。たとえば男性ダンスボーカルグループの超特急やBOYS AND MENも地上波テレビにはなかなか出演できませんし、紅白にも出場できない状況が続いているのです」(同前)
そんなジャニーズ帝国の“男性グループ独占”の犠牲となった最大の存在がDA PUMPであり、今回の中居の困惑の表情にはその歴史が深く投影されていたと言える。ともあれ、DA PUMPの再ブレイクは、彼らの実力や年齢だけでなく、ジャニーズ事務所の影響力の低下をも示唆しているのかもしれない。
(林グンマ)
最終更新:2018.12.28 12:29