共演NG、ドタキャン…ジャニーズ圧力による熾烈なDA PUMP潰し
当時、男性グループはジャニーズの独占状態にあり、ジャニーズ以外では存在すら許されない、デビューできない、デビューしても潰されるというのが常識だった。実際、この頃、ジャニーズの恫喝圧力にあった男性グループはDA PUMPだけではなかった。DA PUMPの弟分で2001年にデビューしたw-inds.も、ジャニーズとの共演はNGであり、地上波での出演はほとんどなかったし、2005年結成のAAAに女性メンバーがいるのも、ジャニーズの圧力対策だといわれている。それほどジャニーズは、ジャニーズ以外の“踊って歌える”男性グループを敵視してきた。
「あの頃は、SMAPが国民的アイドルとして人気絶頂を迎え、また94年にはTOKIO、95年はV6がデビューし、ジャニーズ事務所がこの世の春を謳歌していた時期です。しかもDA PUMPにとって悲劇だったのは、彼らがデビューした直後に、ジャニー喜多川社長肝いりのKinKi Kidsがデビューしたことが重なったこと。ジャニーズ事務所はその影響力を盤石にするため、ジャニーズ以外の男性アイドルグループ、とくに歌って踊れるDA PUMPを標的にするかのように、排除しようとしたのです」(当時を知る音楽関係者)
その影響力は大きく、テレビ局に与える圧力も強大だった。実際、DA PUMPはジャニーズアイドルたちと『紅白』をのぞけば共演NGとなっていく。
冒頭の『ナカイの窓』で、陣内は中居とYUKINARIの2人を旧知の仲だと思い込み、中居に話をふってしまったようだが、デビュー後のDA PUMPがSMAPと一緒に『紅白』に出演していた印象だけが強かったからだろう。
しかもジャニーズのDA PUMPに対する逆鱗はそれだけでは収まらなかった。翌1998年、またもや事件が起こる。この年の『愛は地球を救う』(日本テレビ)ではSPEEDとKinKi Kidsの司会が予定されていたのだが、これまた直前にKinKi Kids、そして出演予定だったTOKIOをドタキャンさせる事件が起こったのだ。
「SPEEDはDA PUMPと同じライジングプロダクション所属でしたからね。しかもKinKi Kidsの出演はこの前年にすでに決まっていたのに、後から決まったSPEEDがメインに選ばれた。飛ぶ鳥を落とす勢いにジャニーズにとっては看過できるものではなかった。もちろんDA PUMPの存在が面白くなかったという因縁もあり、当時、関係者の間で大きな話題となりました」(前同)
昨年ブレイクした三浦大知もライジング所属だが、1997年デビューの Folder時代からジャニーズに目をつけられ、『ミュージックステーション』に初出演したのはデビューから19年も経った2016年のことだった。