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安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(後編)

安倍首相は選挙妨害を依頼した前科8犯の男と密室で何を話したのか? 全容が記録された秘書の署名捺印入り文書が

「週刊新潮」のインタビューの直前に突如、姿を消した小山佐市

 おそらく、出所した小山が筆者に連絡を取ってきたのは、こうした状況に直面して、安倍に最後の戦いを挑もうとしたのだろう。

 実際、小山は筆者の取材だけでなく、筆者の仲介で「週刊新潮」のインタビューにも応じる予定だった。新潮が大々的に取り上げれば、新聞やテレビも動く可能性がある。もしかすると、安倍首相を本格的に追及する機運が生まれるかもしれない、筆者自身、そんな期待を抱いていた。

 ところが、事態は急変した。その小山が突如、態度を豹変させ、「週刊新潮」の取材を断り、途中から筆者とも連絡が取れなくなってしまったのだ。いったい、小山になにがあったのかはわからない。まさかとは思うが、安倍サイドに懐柔されて、寝返ってしまったのか。

 しかし、筆者は小山の意思とは関係なく、自分の主宰する「アクセスジャーナル」はじめ、オファーのあったメディアで、小山の取材内容や小山から預かった念書、膨大な書面や手紙を公開することにした。

 こうした証言や文書は、この国の最高権力者である総理大臣が「選挙妨害」という不正に関与し、暴力団とも通じる前科8犯のブローカーと裏取引をしていた決定的証拠であり、その存在を国民に広く知らしめるのは、ジャーナリズムの責務だと考えたからだ。

 しかも、安倍政権はいま国会を延長して、IR法案=カジノ法案を強行採決しようとしている。カジノ法案については、暴力団や反社会的勢力の介入を招く危険性が指摘され、政府与党は「暴力団員の入場禁止」という条項をつくることで「反社会的勢力は排除できる」などと強弁している。

 だが、この問題によって、カジノ法案を通そうとしている最高責任者の安倍が平気で、反社会的勢力に通じた人間に選挙妨害を依頼していたのだ。しかも、その選挙妨害のおかげで市長になった江島潔が安倍の後押しで、参院議員になって、いま、カジノ法案を審議する内閣委員会の委員におさまっている。こんな政権が、暴力団、反社会勢力の介入を阻止できるわけがないだろう。

 しかし、国民の多くは未だ安倍首相のダーティな本質を知らないでいる。安倍政権の暴挙を食い止めるためにも、一人でも多くの国民にこの事実を知ってもらいたい、そして、そのために小山にマスコミの前で口を開いてもらいたい、と切に願っている。(文中敬称略)

最終更新:2018.07.07 09:24

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