「ジャーナリストではない」と取材拒否した和田氏の不都合な真実
昭恵夫人証人喚問の関連質問をしたのに和田氏は「ジャーナリストではない」ことを理由に取材拒否。そこで私は、その具体的根拠を訊きながらもう一つの関連質問もした。昭恵夫人が強く見直しを訴えていた気仙沼市小泉海岸の巨大防潮堤建設は計画通りに進んだ。だからこそ和田氏は「家庭内与野党不一致(家庭内野党)の防潮堤見直しは聞き流された」のと対照的に、「家庭内与野党一致の森友問題では異例の国有地払下が実現」という決定的違いを実感しており、自らの実体験をもとに安倍首相に「森友問題は防潮堤見直しと違って“家庭内与党”の後押しがあったから実現したのではないか」「“首相夫人案件”である以上に“安倍首相案件”なのではないか」と迫ることができる。こんな思いを巡らしながら、和田氏に取材拒否の理由を聞いていったのだ。
筆者「ジャーナリストではない理由を教えて下さい。並みの国会議員以上の」「単なる昭恵夫人は私人ではなくて、国会議員以上の影響力を持った存在であることは先生、よくご存知ですよね。防潮堤見直しで発信力が抜群だったと。先生と一緒に写っている写真を持っていますが」
和田氏「記者やジャーナリストには答えますが、それ以外の方にはお答えは出来かねます。はい」。
筆者「防潮堤見直しは『家庭内与野党不一致』だったのに、森友問題では『(家庭内与野党)一致』したので進んだのではないですか。森友問題は”昭恵案件”というよりも”安倍総理案件”ではないですか。防潮堤見直しは結局、安倍総理は聞く耳持たずに進みましたよね。その違いはなぜ、ご指摘にならないのですか」
和田氏「ジャーナリストとか記者に対しては答えますけれども、それ以外の方にはお答えはしません」
筆者「ジャーナリストではない理由、根拠は何ですか。『バイアスがかかっている記事』と仰いましたが、『そういう批判的な記事を書く人(記者)には取材に応じない。ジャーナリストと見なさない』というお考えなのですか」
和田氏「事実に基づいたことを書かない──」
筆者「今までの記事でどこが事実と異なっていたのか具体的に教えて下さいよ。さっき、『バイアスがかかった記事』と仰いましたが、どの部分ですか」
和田氏「ご自身の過去の記事を見直しになればいいのではないですか」
筆者「どの記事のどの部分を指して『ジャーナリストではない』と見なしたのですか。具体的に教えて下さいよ、具体的に。どの記事が問題だったのですか。『ある時期からジャーナリストと見なさなくなった』ということですよね」
和田氏「全部です」
筆者「防潮堤見直しの記事で何か問題がありましたか。先生と一緒に昭恵夫人と谷さんが並んでいる写真は、まさに防潮堤見直しで(昭恵夫人が)並の国会議員以上の影響力を持った証拠ですよね。事例ですよね。だけど森友問題と違って(防潮堤)見直しはなさずに気仙沼の建設は進んだと。森友は家庭内与野党一致したから進んだのではないですか。『安倍首相の関与が大きかった』と。その点をなぜご指摘にならないのですか。防潮堤見直しの運動、取り組みをやられて、その現実をよくご存知ですよね」
和田氏「これはもうプライベートの時間ですので。取材申込をされるのであれば」
筆者「ぶら下がりで(小泉)進次郎議員も(私が)訊いてやりとりをしてくれましたよ。(和田議員は)全然、答えていないじゃないですか」