和田氏が防潮堤見直しシンポに昭恵夫人と一緒に出席していた意味とは
実は、このスリーショット写真は昨年3月31日のリテラ「森友疑惑の核心は昭恵夫人と“官邸職員”谷査恵子氏の密接不可分な関係だ! 取材現場で見た二人の行動」にすでに掲載している(横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」12)。
その記事で〈昭恵夫人がシンポジウムや集会で講演や挨拶をする時の決まり文句は「(この問題について)夫に伝えます」「夫に伝えて話しています」。安倍首相に日常的に“直訴”することができる昭恵夫人は、並の国会議員以上の太いパイプを持つ“陳情窓口”といえる。安倍首相は「私人」と言い張るが、実態は大物政治家と同じ影響力を有する「公的人物」といえる〉と指摘していた。
昨年3月の記事では「昭恵夫人と谷氏のツーショット写真」と説明した同じ写真を、今回は「和田氏と昭恵夫人と谷氏のスリーショット写真」と紹介したいと思ったのは、「昭恵夫人が和田氏のような並の国会議員以上の太いパイプを持つ“陳情窓口”である」ことを和田氏自身が実感していると考えたからだ。
和田氏と昭恵夫人が同じ防潮堤見直し集会に参加しても、メディア露出度は大物政治家並の昭恵夫人には遥かに及ばなかった。和田氏も国会で質問するなど防潮堤見直しに地道に取り組んでいたが、昭恵夫人が防潮堤見直しに熱心なことを知っている人が多くても、和田氏が同じ取組みをしていたことを知っている人は遥かに少ない。昭恵夫人は単なる「私人」とは言えない存在感を示し、大物国会議員と同程度の影響力を有するファーストレディであったことを和田氏は目の当たりにしていたのだ。
だからこそ和田氏は、「昭恵夫人は私人」と言って証人喚問を拒む安倍首相に対して、「昭恵夫人は私のような並の国家議員以上の影響力を持つ準公人。単なる私人とは言い難い」と自らの体験をもとに問い質すことができる。和田氏に再会した際、このことを聞いたのはこのためだ。そこで改めて3月25日のやりとりを再現したい。
筆者「先生、ご無沙汰しています。大分、ご活躍のようで」
和田氏「横田さんの記事、あんまりあれだな。好きじゃないな」
筆者「いえいえ。住所変わりましたので」(と名刺を差し出す)
和田氏「はいはい。ありがとうございます」
筆者「昭恵夫人をかばっているのは」
和田氏「横田さん、けっこうバイアスがかかっているので。他の記者は全員答えるけれども、横田さんは答えられない」
筆者「バイアスがかかっていますか」
和田氏「かかっている。かかっている」
筆者「昭恵夫人とのスリーショット写真、谷さんと一緒に写っている、防潮堤見直しの(写真)。『昭恵夫人が並の国会議員以上の存在だ』というのは先生、よくご存知ですよね」
和田氏「この方とお話をするので」(と言って別の記者とのぶら下がりを約1分間続け、終了後)」
筆者「先生、一言。昭恵夫人は並の国会議員以上の」
和田氏「私はジャーナリストには答えますけれども」
筆者「並みの国会議員以上の」
和田氏「ジャーナリストではない人には答えません」
筆者「並みの国会議員以上の存在だというのはご存知ですよね」
和田氏「ジャーナリストではない人とは、ジャーナリスト以外の人とは答えません」