官邸の反対を押し切って“最後の沖縄訪問”を実現させた天皇
日本国憲法を遵守するがゆえに、政権による「政治利用」を食い止められなかった天皇。しかし沖縄を思う気持ちはその後も天皇のなかにずっとあったのだろう。
生前退位を控えて、うち出されたのが今回の“天皇としての最後の沖縄訪問”だった。官邸は天皇の行動によって自分たちに反感が高まるのを恐れて反対したというが、天皇の強い希望で、実現された。
そういう意味では、今回の沖縄訪問は、沖縄・琉球の歴史を深く学び、人々に寄り添おうと長年努力してきた今上天皇の集大成であると同時に、沖縄いじめを続けている安倍政権へのカウンターでもある。
天皇という立場を考えれば、踏み込んだ発言を行うのは極めて難しいだろうが、政権の沖縄政策を天皇がどのように感じているかは、自ずと滲み出てくるはずだ。安倍首相による沖縄いじめに歯止めが効かない現況、嫌が応にも注目せねばならない。
(編集部)
最終更新:2018.03.27 08:09