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過労死遺族に暴言、謝罪…ブラック経営者・渡邉美樹を働き方改革公聴会の質問者にした自民党の異常

働き方改革法案で「みんながハッピーになる」と言い出す渡邉美樹の厚顔

「実は、国会の議論を聞いておりますと、何か働くことが悪いことであるような、そんな議論に聞こえてきます。お話を聞いていますと、できれば週休7日が人間にとって幸せなのかと、そのように聞こえてきます。私はもちろん過労死は絶対にいけませんが、働くということは決して悪いことではなく、それぞれについて生きがいであり、自己実現であり、人は働くことでたくさんの『ありがとう』を集め、そして成長していく。そんな大事なものだと思っております。ましてや人しか資源のないこの国であります。それが国をあげて働くな、働くなということでは、これからますます増える高齢者の方々も守ることができないと、そのようにも感じております。公述人お二人の働くということについてのお考えをお聞かせ願いたいと思います」
 
 過労死の問題を訴える公述人に対し、まるで喧嘩を売るような質問であり、2人の話をまったく聞いていなかったとしか思えない。そもそも誰も“働くことが悪”などとは言っていない。長時間労働やパワハラなど不当な労働環境によって人間の“働く権利”がないがしろにされ、生きがいを奪われ、追い詰められ、命さえ奪われる。そうした問題を議論しているのだ。ニコニコ顔で繰り出した渡邉氏の質問は、論理のすり替えであり詭弁に他ならない。

 しかし、その後も渡邉氏は、高度プロフェッショナル制度や裁量労働制が必要だとして「(条件次第では)働く方々にとっていいこと」「結果として労働時間も収まりみんながハッピーなことになる」「仕事は自己実現や成長、社員の幸せに繋がる」「この制度を望んでいる方もいらっしゃるわけですから」と「働き方改革法案」を導入すべきだと持論を展開した。

 こうした発言内容は、渡邉議員と自民党が労働者の権利や命など1ミリも考えていないことを改めて露呈させるものだ。いや、そもそも、渡邉氏がこの公聴会に登場したこと自体、おかしいと言わざるをえないだろう。

 周知の通り、渡邉氏率いるワタミ株式会社は、2008年6月、社会に大きな衝撃を与える過労死事件を起こした企業だ。同年4月、当時のワタミフードサービスへ入社した女性社員が、わずか2カ月後に過労自殺を遂げた。この事件で明らかになったのは、同社が社員に課した長時間労働と、ワタミのあまりに不誠実な対応、そしてブラックすぎる企業体質だった。
 
 亡くなった女性社員の勤務内容はあまりに苛烈だった。深夜帯の勤務が続き、朝5時までの勤務が1週間続いたこともあったという。そして残業時間は月に140時間以上。さらに休日や休憩時間も十分取れる状況ではなく、不慣れな業務で、強い心理的負担もあった。その後明らかにされた女性社員の手帳には「体が痛いです。体が辛いです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」と書き残されており、心身ともに追い詰められていたことがわかる。

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