炎上は「悪意ある切り取り」ではない、三浦瑠麗はあの言葉を口にしていた
悪意ある切り取り? デマ拡散? あげく、通報します? いったい、この人は何を言っているのだろう。
三浦氏の番組での発言を確認したが、冨永氏の引用は「悪意ある切り取り」でも「デマ」でもなんでもなく、明らかな事実だった。
まずは正確に書き起こしておこう。佐川氏の電撃辞任などの話題のあと、MCの伊藤利尋アナウンサーから「この疑惑をこの状態では放置できないようにも感じますけれども」とふられた三浦氏は、「そうですね」と一息置いて、こう述べた。
「最初は、本当に小さな事件から始まったことが、人死を出したということですけれども、私がやっぱり気になるのは、書き換えに関しては、明確な答弁はしてないんですね。で、そうしたときに、まあ、本当に、まあ、官僚としてはしっかり事実を出す、と。出すところは出したうえで、責任者は、まあ処分する部分は処分するかもしれませんけれども、あの、本当にこの問題っていうのは人が死ぬほどの問題じゃないんですよ、ということをやはりみなさんに対してお伝えしたいなと思います」
見ての通り、三浦氏ははっきりと「本当にこの問題っていうのは人が死ぬほどの問題じゃないんですよ」と番組で語っている。
しかも、三浦氏は、一連の発言のはじめに、「最初は本当に小さな事件から始まった」と言っている。そして、「責任者はまあ処分するかもしれないけど」と、処分だって必要かどうかわからないレベルというニュアンスをちらつかせながら、「人が死ぬほどの問題じゃない」という言葉につなげているのだ。
これはどうみても、彼女が反論で述べているような「財務省は過ちを明らかにせよ」と主張する文脈で語った発言ではない。
また、彼女は番組収録前の14時ごろ、〈不祥事だからといって自殺しなければならないほどのことなんて世の中にはないのです〉とツイートしているが、『みんなのニュース』での発言はそれとも違う。三浦氏は明らかに、公文書改ざんがたいした話じゃないということを主張するために、「人が死ぬほどの問題じゃない」という表現を用いているのだ。
たいした問題でないことを表現するために、「生き死ににかかわるような話じゃない」という言葉を用いることはよくあるが、実際に自殺者が出ている事件で、こんな上から目線の物言いはありえないだろう。