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袋叩きも…元旦『朝生』のウーマン村本は全然間違っていない! 本当のバカは三浦瑠麗と落合陽一だ

安倍が設定した改憲アジェンダに躍らされる論客を「バカ学者ども」と

 それと、もうひとつ言っておきたいのは、井上先生の見方があまりにも“甘ちゃん”だということだ。井上は、村本への「愚民観を感じる」発言のあと、こんなふうに演説していた。

井上「すぐ国民投票って言うとヒトラーが云々って(言う人がいるけど、)あれは例外的ですから。ほとんどの国民投票はまともにやられてるわけ。それで、ここで一つ重要なことは、イギリスのEU離脱のあれもそうだけど、国民投票にかけるぞっていうアジェンダが設定されたらね、国民自身が自分たちが主権者としての選択を迫られてるんだと(自覚する)。普段無関心だった若者もパブで議論し始める。通りで議論し始める。家庭のなかでも喧嘩になるほど論議し始める。だから私はこれを、ちゃんとした課題として設定する。じゃあそれをいま、してこなかった。いきなり国民が改正発議して国民投票かけるのは実は国民投票の問題があって、期間が短いとかあるけど、今一番あれなのは広告放送、投票日の二週間前という制限しかなくて、それまでだったら広告いくらかけてもいい。これを変えなきゃいけないっていうのはありますよね。しかし、にもかかわらず、国民にこういうことを改正すると言って国民投票にかけるとなったら国民は真面目に考えるんだ。それを真面目に考えない。もうちょっといろいろ丁寧に説明してあげなきゃ(ダメなんだ)っていうのは、私は許しがたい愚民観だと思います」

 では、事実、いまの安倍政権が設定している改憲アジェンダとは何か。安倍首相は昨年5月に自衛隊を憲法に位置付ける“9条3項加憲案”を打ち出し、自民党はその首相案と9条抜本改正の“国防軍創設案”を並置して打ち出している。ようは、いきなりラディカルな9条改憲は無理だから、国民がなんとなく「自衛隊が違憲ってよくないかもね」と思うようなマイルドな案を見せて、改憲のための改憲をやろうとしているのだ。一方、成立から70年以上の歴史を持つ現行9条をそのままにするという“9条護憲案”は、完全に議論の端っこに追いやられている。

 そう。安倍政権がつくったアジェンダとは“3項加憲か2項削除か”という二者択一にほかならない。言い換えれば政権は、「主権者としての選択を迫られてるんだと自覚する」らしい国民の多くがそのどちらかを選ぶような状況へと巧みに追い込んでいるのである。そんな政権が仕込んでいる状況を考慮していない人たちが、いったいどうして、村本を「愚民観」などと言うことができるのだろう。

 だからこそ、戦後日本の9条を全面的に肯定し、いや、それ以上に原理主義的な9条護憲=非武装中立を俎上にあげる言論は、貴重であるということ以上に、選択肢を広げていて、「主権者としての国民の自覚」を促すに最も必要とされているものなのだ。村本の発言は、何も間違っていなければ、「無知」と攻撃されるようなものでもない。そう、念を押した上で、最後に番組終了後、沖縄・辺野古に飛んだ村本のツイートを引用して終わりたい。

〈おれが朝生で無知を怒られていたことに対しておれのツイッターをみて会いにきてくれて「僕も知らない、あの場で村本さんが聞いてくれて嬉しかったそれを伝えにきた」と言ってくれた。おい、バカ学者ども、お前達は街の人を知らない。みんな仕事がある。お前らは知で飯食ってるから知ってるだけ。〉(1月2日)

最終更新:2018.01.02 08:32

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