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袋叩きも…元旦『朝生』のウーマン村本は全然間違っていない! 本当のバカは三浦瑠麗と落合陽一だ

村本の非武装中立論をトンデモ論理で血祭りにあげる自称リアリスト論客たち

 文脈を切らずに見れば、村本が9条2項を知らなかったというのはありえず、まさに本人が「1から10まで聞く必要がある」と言ったとおりの“カマトト”だろう(たとえば2項後段の交戦権の定義については諸説あり、番組でもそうだったが、もっぱら自衛隊違憲論に関しては戦力不保持に焦点が当たりやすい)。実際、村本といえば、先の衆院選の際にもこんなツイートをして物議を醸した。

〈声を大にして言う。僕は今年は選挙に行かなかった。全国民で選挙に行かなかったやつの方が多い。多数決の多数が国民の総意なら、選挙に興味なかった俺たちが国民の総意。わがままを言う。台風の中、選挙にいかせるぐらい政治に興味をもたせろ。〉

 ところが、のちに実は投票にいっていたことを明かしていた。

「でも実は選挙に行っていました。何が言いたいかというと、みんなすぐに信じちゃう。『選挙に行ってない』と言っただけでその通りに受け取っちゃう。これじゃあ政治家は簡単に操作できてしまう」(インターネット報道メディア「IWJ」17年12月24日)

 ようするに、村本は、自衛隊は違憲→だから改憲すべきという、他の出演者らによって作られていた前提に対し、「2項を読んだことない」と一度ひっくり返すことで、わたしたちは自衛隊や法律を変え「非武装中立」にするという選択肢をなぜ考えないのかと問題提起した。そういうことではないのか。実際、CM明けの村本は、学者にも物怖じせず、実に本質的な9条論を展開する。

井上「ちょっと質問していいですか。村本さんはじゃあね、非武装中立ね、それは本当に一番筋が通ってるけど、私は間違った理想だと思いますが、ただ多くの人は本当に非武装中立が何を意味するか理解しないで言っているわけね。じゃあ、攻撃されたらどうしますか?」
村本「なぜ攻撃されるんですか」
井上「いや、それを言ってんの。侵略されたら、いや、侵略されないに越したことはない。じゃあ、もし侵略されたらどうするんですか。白旗を挙げて降参なの?」
村本「僕はそっちかなと思います」
井上「そしたら侵略者に対して侵略のインセンティブを与えちゃうよね。それでいいの?」
村本「なぜ侵略される、意味が分からないんですよ」
落合陽一「だって知らない人に通り魔で刺されたりするでしょ?」
村本「だからなぜ中国や北朝鮮が日本を侵略するという発想になるのか、私は分からない」

 実のところ井上も頷くように、9条を非武装中立と無抵抗と解釈するのは、極めて誠実な条文の読み方だ。むしろ、落合陽一のように「侵略」の可能性を「通り魔」と一緒くたにして語るほうが、外交など国際情勢における国家間の駆け引きを度外視するもので、端的に言って頭が悪すぎる。村本が「なぜ中国や北朝鮮が日本を侵略するという発想になるのか」と疑義を呈すのももっともだが、しかし、『朝生』では他の出演者が寄ってたかって村本を血祭りにあげる方向に動いてしまった。

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