息するように嘘をつき、デマを撒き散らす安倍首相のフェイクニュース体質
このように、馬鹿馬鹿しいデマを拡散させてきた自民党議員はこのほかにも山ほどいる。いつのまにか自民党は「デマ拡散」を党是にしたのではないかと思えるほどだ。しかし、こうした現在の自民党デマ拡散体質の元凶は、言うまでもなく自民党総裁である安倍首相にあるはずだ。なぜなら、安倍首相こそ、見境なくデマを乱発してきたからだ。
現に、東京五輪招致プレゼンでの「(福島の)状況はコントロールされている」発言や、2011年5月20日には自身のメルマガで〈やっと始まった海水注入を止めたのは、何と菅総理その人だったのです〉〈これが真実です〉と書いたこと(実際には海水注入を止めるよう指示したのは東京電力の武黒一郎氏で、故・吉田昌郎所長はその指示を無視して海水注入を継続させていた)など、安倍首相によるデマ拡散は挙げ出せばキリがないが、悪質極まりないのは、2016年、自らの公式Facebookで「年金損失はデマ」というデマ情報を流していたことだろう。
〈「株価下落により、年金積立金に5兆円の損失が発生しており、年金額が減る」といった、選挙目当てのデマが流されています。しかし、年金額が減るなどということは、ありえません。このことを明確に申し上げたいと思います〉
だが、これこそが選挙目当てのデマだった。安倍政権は前年度の運用成績の公表時期を例年とは違い参院選後にするという姑息な手段を講じており、この投稿も選挙を見越したものだった。しかし、投稿から4日後には、2015年の公的年金積立金の運用成績が5兆円を超える大損失を出していたことを朝日新聞がスクープし、安倍首相のほうがデマを流していたことが判明したのだ。
また、今年も、森友学園問題で昭恵夫人が100万円の寄附をおこなったのかと国会で追及される最中に、安倍首相はこんなデマをもち出した。
「辻元議員、辻元議員はですね、メールのなかに書かれていたことはですね、きょう産経新聞に『3つの疑惑』が出ていましたね。これ一緒にするなとおっしゃっていますが、これをそんなことはなかったと辻元議員は否定しているわけでありまして、それを証明しないといけないということになりますが」
安倍首相が述べている産経新聞による辻元清美議員の「3つの疑惑」と称した記事がデマであったことは既報の通り【https://lite-ra.com/2017/03/post-3036.html】だが、安倍首相は裏付け調査もせず、デマを事実であるかのように取り上げ、国会で追及材料にしたのである。
この稀代のデマ拡散政治家が総裁なのだから、自民党議員が平然とデマを流し続けるのも当然と言うべきだろう。しかも、ここに挙げたデマ拡散をおこなった議員および安倍首相は「事実はどうでもいい」と考えてデマを流していることは明白だ。自分たちにとって都合がよければ、それがたとえ嘘でもデマでも、真実のように流布できれば勝ち──。まさにいまの安倍自民党は、目的のためには手段を選ばない“フェイクニュース体質”でできあがっているのである。
(編集部)
最終更新:2017.12.07 05:41