辻元清美の森友疑惑、TBSやらせなど、産経はネットデマ拡散の常習犯
まあ、ネトウヨなんて2つの中国という問題が存在することさえわかっていない連中がほとんどだろうから、笑って済ませてもいいが、問題は、そのネトウヨの間で流通している誰がみてもデマだとわかる情報を、日本新聞協会にも所属している全国紙の記者が、何の検証もせずに、平気で会見で質問していたという事実だ。
産経は、昨日18日「官房長官の記者会見が荒れている! 東京新聞社会部の記者が繰り出す野党議員のような質問で」という記事を配信。菅義偉官房長官に厳しい質問を繰り返している東京新聞の望月衣塑子記者を「一つの質問が長い」「質問に引用元が定かでない内容や私見が多く含まれ」ていると批判していた。自分のところの記者はネットのデマ情報をそのまま質問しているのに、何を言っているのだろうか。
いや、産経はデマ情報を質問しているだけではない。ネットのデマを記事にして、フェイクの拡散者にさえなっているのだ。産経は、ネットに流通するデマ情報をあたかも事実のように報じるフェイクニュースをこの間、いくつも飛ばしてきた。
たとえば、森友問題のときには、辻元清美衆院議員が「塚本幼稚園に侵入した」「森友学園の小学校建設現場に作業員をスパイとして送り込んでいた」というネット上の流言飛語をそのまま「民進・辻元清美氏に新たな『3つの疑惑』 民進党『拡散やめて』メディアに忖度要求」というタイトルで記事化した。
これは籠池夫人、またスパイとされた作業員自身が否定し、まったくのデマだったことが確定しているが、産経は、記事に、辻元議員が塚本幼稚園とはまったく別の場所にある森友学園の小学校建設予定地を視察している写真をわざわざ添え、あたかも塚本幼稚園に近づいているという印象操作までしていた。
辻元議員については、産経はほかにも、東日本大震災直後の2011年3月16日に「阪神淡路大震災の際に、被災地で反政府ビラをまいていた」などのネット上のデマを安倍御用記者・阿比留瑠比編集委員が記事にしているが、これも産経側が名誉毀損で全面的に敗訴している。
また、16年6月にはやはりネット情報をもとに、TBS のニュース番組がやらせをやっていたかのような記事を掲載したこともある。当時、TBSの夕方のニュース番組『Nスタ』が舛添要一都知事の辞任を受け、新橋駅前で「20代女性」に街頭インタビューしたのだが、ネットでは、その女性が同じ『Nスタ』の被災地の熊本のレポートに登場したピースボートの災害ボランティアセンターの女性スタッフと「同一人物」だという情報が出回り、「やらせと一目で分かる」「ピースボートの職員をやらせに使うTBSはどういう思考回路か」と炎上。実際は、たんに似ていただけで同一人物ではなかったのだが、産経はそのままネットの声を紹介するかたちで「TBS番組『街の声』の20代女性が被災地リポートしたピースボートスタッフに酷似していた?!」という記事にしたのだ。
しかも、ピースボート災害ボランティアセンターが「女性は熊本で活動中で、東京の街頭インタビューに答えられるわけがない」と抗議すると、産経は謝罪も訂正もなく、こっそり記事を削除していた。