トレエン斎藤さんが田崎スシローと対決、安倍政権の再調査を批判
ただし、この日はご無沙汰だった“官邸の代弁者・田崎スシロー”こと、田崎史郎・時事通信特別解説委員が久々の登場。いつも以上にアクロバティックな官邸擁護を展開した。
まず再調査について、松野博一文科相が会見で「私から再調査したいと首相にお話しし、首相から速やかにという指示をいただいた」と発言したのを、実はきのう総理から松野文科相に内々で再調査を指示したなどと“裏事情”を解説し、再調査は“安倍総理のご英断”というストーリーを披露。さらに悪いのは「官邸でなく、文科省」と言い出したのだ。
「文部科学省が普通の役所だと思ったことがまちがい」
「役所だったら、いったん決まったことには従うもの。最後官邸が決めたことには従いますというのが、役人の心構え」
あげくは前川前次官に対するこんな言いがかりまで口にしたのだ。
「2月の天下り問題での国会参考人招致で前川前事務次官は「万死に値する」って言ったんですよ。それくらいのことを言いながら、今はどうなのかなと。全然死んでらっしゃらなかった」
「“万死に値する”と言ったのに死んでない」って、お前は小学生か、と言いたくなるが、田崎の露骨を通り越して錯乱しているとしか思えないこうした政権擁護に物静かな斎藤さんも黙っていられなくなったらしい。
斎藤さんの発言が飛び出したのは、田崎氏が「文書が出ても安倍総理は影響がないんですよ。痛くもかゆくもない話」と、まさに官邸の言い分を代弁するかたちで、文書の価値を無効化し、予防線を張ろうとし始めたことがきっかけだった。
これに、まず安藤優子が「じゃあ出しても痛くもかゆくもないんだって言うなら、ここまで強弁する必要なかったじゃないですか」とツッコんだのだが、田崎はおかまいなしでさらに「おそらく来週中には出してくると思うんですよね」と言い出す。そこで、安藤が「いま田崎さんのお答えを聞いていると、「来週中には出てくるでしょ」ってことは、斎藤さん、どういうことかわかりますか? あるんですよ!文書が!」と斎藤さんに水を向ける。
すると、斎藤さんは「そうですよね」と同意し、田崎氏が“安倍総理のご英断”という再調査に対してこうツッコんだのだ。
「調査っていう自体がもう時間の無駄だなというか。だって、あるかないかじゃないですか、言ったらこんなもん。だって、あるし、絶対に。言い訳を考える時間なのかな、みたいなふうに、僕は……」
「(どこにあるか)場所だって、わかってますよね」
再調査は単なる時間稼ぎ、斎藤さんのこの指摘は正しい。現役職員がNHKと朝日新聞に対し「文書の存在を幹部に報告したが、放置された」と証言しており、確認できなかったという前回の調査結果は真っ赤なウソで、文科省は文書の存在を把握していたことが明らかになっている。
斎藤さんの言うとおり、調査もなにも、あるに決まっているのだし、どこにあるかだってとっくにわかっているはずなのだ。