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紗倉まなや鈴木涼美が証言するAV女優のセカンドキャリア問題…偏見は取り払えるのか?

 同じ職場内で転職するこのパターンは前職に関する偏見や好奇の目にさらされることもなく、また、これまで蓄えてきた現場の経験も活かすことができることから、スムーズにキャリアを移行させやすい転職先だといえるだろう。現役時代300本以上の作品に出演した経験と人脈を活用し、現在はヘアメイクとしてAV業界に携わる水嶋あい氏も、かつて雑誌のインタビューでこのように語っていた。

「もともと美容系の仕事にも興味があったので、現役時代からメイクの学校に通っていました。両立は大変だったけど、女優として呼ばれるいろんな現場で、『実はメイクを勉強してる』って話すと、『じゃあ今度ウチの現場に来てよ』と仕事に直結することも多くて、女優業をやりながら同時に自然と営業にも繋がったので効率もよかったんですよね。収入は現役時代より減りましたが、一般のサラリーマンぐらいは稼ぎます。昔から顔見知りのスタッフさんも多いので信頼関係もできてるし、勝手知った現場だから、『撮影の流れを止めない、使えるメイク』として重宝いただいています」(「SPA!」16年3月8日号)

 この他にもまた、職場に男性のいない仕事場も転職先の有力候補となる。前掲「SPA!」17年3月14日号ではこのように語られている。

アケミン「ほかにエステティシャン、ネイリストなどの、「女性だけの仕事」の就職は多いですよ。元人気女優の桜井あゆちゃんも一度、エステ会社に勤務していました」
ミュウ「AVに詳しい女性なんてそうそういないから、女性ばかりだとまずバレないんですよね。看護士や保育士になるのもそう」

 ただ、AV女優の転職については高く険しい壁が立ちはだかっている事実を否定することはできない。先ほどアケミン氏の話に出てきた桜井あゆは『うちの娘はAV女優です』(アケミン/幻冬舎)のなかで引退後に就職したエステサロンでの採用面接のエピソードをこのように語っているが、

「エステの面接のときにはAV女優だったことも言いましたよ。私、性格的に隠しごとできないんですよ〜! 隠していても絶対にいつかバレるから、だったら最初から自分で言っちゃおうと思った。店長もすごくいい人で『そんなこと気にしないよ。やる気があればうちで働いて!』って言ってくれました」

 残念ながら、現状の日本では、このような偏見のない姿勢で見てくれる企業ばかりではない。昨年、「週刊現代」(講談社)2016年6月11日号で報じられた、ゴールドマン・サックスから内定をもらっていた女性が大学時代にAV女優として活動していたことが明るみになり内定取り消しとなったニュースは大きな話題となった。記事では、AV出演の過去を知った後に会社が内定者の周辺情報を改めて洗い直したところ、私生活で就業規則に反するものがあったことからの内定取り消しであり、直接的にAV出演が原因ではないとされていたが、そもそもAV出演をきっかけに周辺情報の洗い直しが行われたということ自体が疑問で、その説明には何とも腑に落ちないものがある。

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