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X JAPAN紅白出場の裏でTAIJIの死の真相究明に前進が! 内縁の妻の訴えにサイパン当局が事件性を認め調査を約束

 加えて、自殺を食い止められなかった拘置所の責任を問うべく報告書を入手すると、北マリワナ諸島の拘置所では1時間に1回見回りを行なわなければいけないと法律で定められているはずなのにも関わらず、TAIJIの事故が、発生から2時間も発見されていなかったという事実まで判明した。

 本当に自殺なのかどうかが極めて怪しいTAIJIの死だが、こういった関係機関の杜撰な体制により、真実は永遠に藪の中になってしまった。

 このことに関して、赤塚氏が日本の警察に相談したところ、答えは「サイパン拘置所の不正事件の可能性が高いが、追及は難しいので事件を忘れて新たな道を歩んだ方があなたのためだと思います。まだ若いのだし、これから新たな出会いがあるのだから、この件に長い時間とお金を使うのはもったいない」というものであったという。

 これがまだ海外旅行者の珍しかった昔に起きた事件というのならまだしも、2010年代に起きた事件なのだから、驚くほかない。

 このようなサイパン当局とのやり取りに関し、赤塚氏はこのようにまとめている。

〈TAIJIさんの死から4年を経る中で目の当たりにしたのは、海外で起きた事件については見て見ぬふりをする日本の風潮とシステムでした。
 日本には、海外で起きた事件に対処してくれる機関が存在せず、邦人の身に何か起きても、正当な扱いを受けられているかどうかチェックするシステムがないのです〉
〈拘置所内で首吊りはあり得るのか、どのように脳死判定されたのか、病院はどのようにしてカルテを紛失したのかーーひとりの日本国民の死に関する謎の数々を提示しても、在サイパン領事事務所は情報開示請求にすら手を貸してくれませんでした。ただひたすらサイパン当局側のするままにさせておくだけで、検視さえ求めてくれませんでした。これは疑問符をつけられるべき姿勢なのではないでしょうか〉

 ひとりのロックミュージシャンが最期に残した“謎”の数々。生前、彼を愛したファンのためにも、それらが解き明かされる日がやってくることを願うばかりだ。
(新田 樹)

最終更新:2017.11.12 01:28

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