さらに、11月末には、天皇の学友である明石元紹氏が、7月に天皇から直接電話を受け、「生前退位」について「これは僕のときだけの問題ではなく、将来を含めて可能な制度にしてほしい」と伝えられていたことが明らかになったが、これに対しても、官邸は一斉に批判コメントを発した。
たとえば「週刊新潮」(新潮社)12月22日号によれば、萩生田光一内閣官房副長官は「いきなりあんなことを言ってくるとは思わなかった」となじり、菅義偉官房長官は、「結局、自分が陛下と親しいってことを言いたいだけ」と公然と批判した。
「他にも、官邸は天皇周辺に『これ以上、踏み込んだ発言をしたら憲法違反になる』というメッセージを送っていました。記者たちにもオフレコでそのような解説をする官邸関係者もいましたしね」(官邸関係者)
天皇が誕生日会見で「生前退位」に関してほとんど踏み込まなかったのならば、官邸のこうした“封じ込め作戦”が奏功したということだろう。会見の詳細については、情報解禁される明日、マスコミ各社が一斉に報じるまで定かではないが、いずれにせよ、天皇は外堀を埋められ身動きがとれなくなりつつあるようだ。
(編集部)
最終更新:2016.12.22 02:19