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産経新聞が日テレの「南京虐殺」検証番組を「裏付けなしの謀略宣伝」と攻撃! でも捏造と謀略は産経の方だった

 そして12月13日、南京陥落。上等兵たちの部隊は、武器を捨てて降伏してきた多くの中国兵を捕虜にする。捕虜はその後1万人を超えたという。そして、上等兵の日記には、国際法で禁じられていたはずの“捕虜殺害”の模様が、克明に記されていた。

〈12月14日、途中、敗残兵を千八百名以上捕虜にし、その他たくさんの正規兵で、合計五千名の敗残兵を捕虜にした〉
〈12月16日、捕虜せし支那兵の一部五千名を揚子江の沿岸に連れ出し、機関銃をもって射殺す〉
〈その後、銃剣にて思う存分に突刺す〉
〈自分もこのときばかりと支那兵を三十人も突き刺したことであろう〉
〈山となっている死人の上をあがって突刺す気持ちは鬼をもひがん勇気が出て力いっぱいに突刺したり〉
〈うーんうーんとうめく支那兵の声。一人残らず殺す。刀を借りて首をも切ってみた〉

 さらに、番組はこの上等兵が1994年にインタビューされたときの映像も放送している。彼ははっきりとした口調で、こう語っていた。

「機関銃を持ってきてバババーッと捕虜に向かって撃っちゃったんだ。捕虜はみんな死んだけれども、『なかに弾に当たんねえみたいなのがいるかもしれないから着剣して死骸の上を突いて歩け』と。ザッカザッカ突いて歩いた。おそらく30人くらい突いたと思うが。何万という捕虜を殺したのは間違いねえ」

 番組は他にも、1937年12月16日と17日に南京城外の揚子江沿岸で大量の捕虜を銃殺、刺殺した兵士たちの日記や証言を紹介している。

「この方(捕虜)を“お客さん”て言うんだよね。『今晩はお客さんが来て、お客さんを処理するんだ』と。そして“ピー”という呼び子の、将校の呼び子の合図で、一斉射撃。ダダダダダダダと始まる」(当時、機関銃の引き金をひいたという歩兵第65聯隊元第三機関銃隊兵)

「とにかく1万人も(捕虜を)集めるっちゅんだから。相当広い砂原だったね」「有刺鉄線か何かを周囲に貼ったでなかったかな」(歩兵隊65聯隊元第一大隊本部行李系二等兵)

「機関銃を載せて高くしてね。砂で、砂を積んで盛って」「サブロクジュウハチ……200発ぐらい撃ったのかな」「ダダダダダダダ、一斉に死ぬんだから」(歩兵第65聯隊元第一機関銃隊二等兵)

 しかも、番組はこうした信用性のある第一次資料を紹介するだけでなく、それらの記述や証言について矛盾がないか、防衛省に残っている軍の公式記録などと矛盾がないか、記述を裏づける日本、中国両方でほかに目撃者はいないか、と徹底的に裏を取り、信頼性のある証拠とそうでない証拠を番組内でもはっきりと腑分けしている。

 ところが、産経は番組が示したこうした客観的な虐殺の証拠には一切反論していない。いや、反論しようと思ってもできなかったのだろう。だから、前述の北村、東中野修道ら、まともな歴史学者からはトンデモ扱いされているような虐殺否定派の学者を登場させて、番組内容を一切無視して「偏向」のレッテル貼りをさせたのだ。

 いったい「謀略宣伝」をやっているのはどっちなのか、と言いたくなるではないか。

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