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長谷川豊はとうとう全番組降板も…背後にいた“医療自己責任論”を叫ぶ若手医者グループは逃走

 そういえば、O氏たちもこうしてセーフティネットを批判し、“患者負担を上げろ”“軽症患者は診察を自重しろ”“医者は忙しいんだ”などと訴えている割に、他方であやしげな副業に精を出していた。

 そのひとつがY氏が代表取締役を、O氏が取締役を務める「N社」の存在だ。その事業内容は〈ファイナンス、コンサルテーション コンシェルジュサービス〉。同社HP(現在閲覧制限がかかっている)によれば、具体的にはこんな感じだ。

・〈経済、金融の知識を身につけ、自己の資産をマネイジメント〉〈不動産・保険選びから、節税方法や相続税対策〉なる各種セミナーの開催
・〈圧倒的なエレガンス、そして有意義なひと時を。〉と修飾されたイベントの開催。
・〈選び抜かれた至福のサービスを。〉という〈高級クレジットカード〉の事業。
・〈弊社主催のプライベートパーティへのご案内など、他ではできない素敵な1日をお過ごしいただけます〉とする会員制リゾートクラブの案内。
・〈不動産賃貸 コンシェルジュ〉の業務。

 一言でいうと、セレブ向けの会員制クラブ的なノリだが、ほかにもHPに設置されたオンラインショップの品目のなかには〈高級時計〉が含まれていることも確認できた。また、同社のブログ(15年12月20日付)からは、O氏が長谷川を〈兄貴〉と呼び慕っていること、そして、〈ブラックユーモアあり、下ネタあり〉のクリスマスパーティを開催し、長谷川がそこに参加していたと読み取れる(なお、このとき一緒に投稿された写真には、長谷川やO氏らの他、ソファでふたりの学生風の女性をはべらす若い男性の姿が写っていた)。

 しかし、繰り返すが、これは氷山の一角でしかない。今、連中が目指しているのは、医師の診療報酬をとにかく高くして、医師が楽をして儲けられる社会なのだ。そのためには、貧乏人は治療を受けられず、のたれ死んでも仕方がない、という考え方が急速に広がっている。

 そして、今回は、長谷川の方に批判が集中したが、安倍政権は社会保障の基本方針に「自助自立」を据えており、弱者切り捨てのために「医療亡国論」をどんどん喧伝し、世論づくりに躍起になっている。

 このままいくと、長谷川や拝金主義の医者が言うように、社会保険が縮減され、「病気にかかったら実費で治療費を払うのが当たり前」という声がむしろ主流になる可能性もゼロではない。

 想像してみてほしい。あなたが重い病気にかかって病院に行ったら、いきなり「お金あるの? 払えないなら治療は受けられませんよ」と医師から冷たく突き放され、「助かりたかったら、これだけかかりますよ」と数百万円の手術代を突きつけられるような状況を。しかし、連中が目指しているのはそういう社会なのだ。
(宮島みつや)

最終更新:2017.11.24 07:21

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