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長谷川豊はとうとう全番組降板も…背後にいた“医療自己責任論”を叫ぶ若手医者グループは逃走

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長谷川豊 公式ブログ『本気論 本音論』より


 フリーアナウンサーの長谷川豊が、「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!」というブログ記事の問題で、10月3日、MCを務める『バラいろダンディ』(TOKYO MX)の番組冒頭で謝罪。さらに、昨日には同番組の降板が発表され、これによりテレビのレギュラー番組がすべてなくなった。

 だが、同番組で行った謝罪内容は「患者の方々、その方々を支えてらっしゃるご家族のみなさま方、関係者の方々を深く傷つける表現をしてしまったことに関しては、全面的に私のミスです」というもので、“表現は良くなかったが、主張自体は間違っていない”と今も考えているらしい。

 しかし、あらためて指摘しておくが、長谷川の主張はデタラメばかりだ。そもそも人工透析患者に限らず生活習慣病と総称される疾病は先天的要因と後天的要因のどちらか一方にのみ起因するわけではないし、経済状況や労働環境など社会的要素や加齢の影響も大きく、同じような生活習慣でも罹患する人もいればそうでない人もいる。ゆえに、「ここからが“怠け者の自業自得”だから死ね」などという線引きは恣意的にならざるを得ない。さらに、生活習慣と疾病の統計的な因果関係を示すことと、臨床の場で個別の患者のケースについて多種多様なファクターを総合的かつ定量的に把握し判断することはまったく別の話であり、後者は事実上不可能である。

 だいたい、不摂生によってなんらかの疾病を患ったとしても、だから治療や救済が必要ないとなるわけがない。この国の憲法では、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有し、国はその増進に努めなければならないと定められている。そのうえで、個人の病気などのリスクを社会全体で広く分散させる国民皆保険は社会保障の一部であるという認識が貫かれてきた。だからこそ、医療費抑制を名目として健康保険制度に“自己責任”を簡単にもち込むことはできないのだ。だが、長谷川はこうした前提を全部すっ飛ばして、「実費負担が無理だと泣くならそのまま殺せ!」などとがなり立てる。論外だろう。

 もっとも、こうしたありえない暴論に対してはネット上でも批判が殺到し、人工透析患者の偏見助長に対しては全国腎臓病協議会が抗議文を公開、結果として長谷川は前述したように、全番組を降板することになった。

 しかし、今回の問題は、たんに“炎上芸人”が人工透析患者に向かって悪罵を連ねたということではない。実は、長谷川豊の背後には、同じような、「医療費を実費負担できない奴は殺してしまえばいい」という“医療ファシズム”ともいうべき思想をもっている医者たちがいるようなのだ。

 長谷川のブログでは〈ある「人工透析」を担当しているお医者さんと話をする機会がありました〉として、このように記されている。

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