そして、解散が決定的になると、ジャニーズは木村のイメージを守るために、ある作戦に出た。それが前述した香取をスケープゴートに仕立てるという作戦だ。
「中居はいろんな番組をもっていて、大物芸能人の人脈があるから、へたに批判記事を書くと反撃を食らう可能性がある。そこで、芸能界にもほとんど友人がおらず、もっとも飯島マネージャーに近かった香取をスケープゴートにしたんです。香取が木村に対して感情的になってコンサートを拒否、解散が決まったというシナリオです」
実際、香取のコンサート拒否は、解散報道の数週間前に記事なっていた。7月28日発売の「女性セブン」(小学館)が「聞こえてきた『香取の乱』の絶望的な話」なるタイトルで、11月から予定されていたといわれるSMAPの全国ツアーと新曲のレコーディングが、香取の拒否姿勢で一転、中止になったと書いたのだ。
「香取慎吾さん(39才)です。彼が“おれは絶対にやらない”と言って聞かなかったそうです。08年以降、SMAPのライブの演出は香取さんが手がけてきたので、彼なしでは成立してないのです」(音楽関係者のコメント『女性セブン』より)
周知のように、「女性セブン」は女性週刊誌の中でもっともジャニーズに近い御用メディア。ジャニーズの許可なしにこんな記事をやることはありえない。
「今から思うと、すでにこの時点で活動休止か解散の発表が決まっていたんでしょう。それを想定して、キムタクに責任が向かないよう、香取のせいになるよう地ならしをするため『セブン』に情報をリークしたということでしょうね」(ジャニーズ事務所に詳しい芸能関係者)
こうしてみると、今、スポーツ紙が書いているような、4人がコンサートを拒否したとか、香取のせいで解散になったという報道がいかに恣意的かがわかるだろう。
むしろ、この間の経緯を見ていると、4人は事務所と木村によって、「解散」を口にせざるを得ない状況に追い込まれた印象さえ受ける。いや、これはただの印象論ではない。実際、4人は独立騒動から半年の間、ジャニーズ事務所内で再び独立を考えざるをえないくらいの“いじめ”にあっていた。その詳細については、後編でお届けしたい。
(時田章広)
最終更新:2016.08.15 01:00