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ロフトプラスワン20周年+1特別企画

あの人たちが壇上で乱闘、流血、失神…“サブカルの殿堂”ロフトプラスワン20年間のトラブル事件簿(前編)

加藤「(戦旗派の集団は暴行した後)いっぺん逃げたんですね。そして、佐藤悟志さんはその日の出演者だったので、そのままイベントに出たんですよ。そしたら、今度はイベントやってる最中にもう一回、戦旗派の連中が来たんです。それで、『てめえまだそんなこと言ってんのか!』と罵りながら佐藤さんをステージの上でボコボコにしたっていう」

 リンチされた後も戦旗派への批判を止めない佐藤氏に対し、戦旗派のメンバーは再び怒りを爆発させ、ステージ上に乱入し暴行を働く。

 その場に居合わせたお客さんもさぞかし血の気が引いただろうと思うが、事態はここから意外な方向に動く。なんと、お客さんが戦旗派に「暴力反対」の狼煙を上げたのである。

平野「その後、反撃が起きたんだよね。ウチの常連が戦旗派に向かって」

 平野氏が回想している通り、この後、ロフトプラスワンを愛する常連客から、「自由な言論の場」を守るための抗議行動が起こる。そのために、「ロフトプラスワン襲撃を許さない共同声明」という声明文も公開された。

〈襲撃は、そうした本音のぶつかり合いとは全く無縁な、組織的な暴力による威嚇と恐怖によって言葉を殺そうとする行為です。マスコミから無視されがちな小さな声や、世間の常識からは異端とされる声にも耳を傾けたいと望んで、私たちはロフトプラスワンに集ってきました。小さいけれども自由なこの空間が、暴力によって踏み潰されていくとしたら、それは決して小さな出来事ではありません〉
〈私たちは、ロフトプラスワンの存在意義そのものを否定する、こうした暴力に屈することなく、この自由な空間を守っていきたいと考えています。そしてそのためにも私たちは、今回の襲撃者たちに対して、釈明と謝罪を要求したいと思います〉
(「ロフトプラスワン襲撃を許さない共同声明」より)

 これは、これまで紹介してきたような、単なるケンカエピソードの類ではない。けっこうな大事件だと思うのだが、振り返る二人は飄々としたものだった。

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