この事実を報じたのは、「しんぶん赤旗」日曜版(12月13日号)。同紙によると2012年10月に丸善書店丸の内本店で900冊、11月に紀伊国屋書店でも900冊購入していたという。
〈「晋和会」の12年分の政治資金収支報告書には、書籍代として支出先に大手書店の名前がずらり。収支報告書に添付された領収書を見ると、小川氏の『約束の日』を少なくとも2380冊、計374万8500円購入していることが分かりました。〉(同紙より)
本サイトでも晋和会の収支報告書を検証したところ、赤旗が報じたよりももっと大量に小川氏の『約束の日』を購入している可能性があることがわかった。同書が発売された2012年9月から12月にかけての収支報告書にはこんな巨額の書籍購入記録がずらりと並んでいた。
・H24/9/3 (株)紀伊国屋書店 472,500円
・H24/9/3 (株)有隣堂 236,250円
・H24/9/4 リブロ池袋本店 315,000円
・H24/10/16 丸善書店(株) 1,417,500円
・H24/11/9 (株)幻冬舎 1,944,654 円
・H24/11/9 (株)紀伊国屋書店 1,417,500円
・H24/11/9 (株)有隣堂 189,000円
・H24/11/9 丸善書店(株)日本橋店 220,500円
・H24/11/9 丸善書店(株)丸の内本店 173,250円
・H24/11/9 文教堂書店 315,000円
・H24/11/17 リブロ池袋本店 283,500円
・H24/11/30 (株)幻冬舎 126,000 円
・H24/12/6 (株)幻冬舎 491,400 円
その総額は実に700万円以上! しかも、興味深いのは安倍首相が版元の幻冬舎だけでなく、紀伊国屋書店はじめ複数書店で大量購入していることだ。
支持者に配るためというなら、版元から直接購入すればいいだけの話。それをわざわざ都内の各書店を回って、買い漁っているのは、ようするに、買い占めによって同書をベストセラーにするという作戦だったのだろう。
「よくやるパターンですね。最初に関係者が有力書店で大量買いをして、その書店で売れ行き1位をとり、それを広告に打って、ベストセラーであるかのように見せかけるんですよ。すると、他の書店も大量に仕入れていい場所に平積みにしてくれる。それで相乗効果を生み出すわけです」(出版関係者)