NHK『あさイチ』番組サイト「キャスター・リポーター紹介」より
ここに来て、一段と注目を集めている「選択的夫婦別姓」。民法750条が「夫婦別姓を認めない」とするのは男女平等を定めた憲法に反しているとして争われている裁判は、ついに来月16日、最高裁で日本初の違法判断が示される予定で、選択的夫婦別姓が認められる可能性が出てきたのだ。
世論も賛成派が上回っている。今月10日に朝日新聞が発表した世論調査の結果でも、選択的夫婦別姓に賛成としたのは52%で、反対は34%。しかし、与党である自民党は「夫婦別姓では家族の一体感が失われる」として強固に反対している。
しかし、このような反対派の主張に対し、あの“イノッチ”井ノ原快彦が『あさイチ』(NHK)で鮮やかに切り返した。
「まあ、(氏名が)同じでも、一体感がないときもあるからねえ」
「他人同士でも一体感は生まれるから」
イノッチがこう話したのは、今月12日に放送された「どう思う?夫婦別姓」というコーナーでのこと。このぐうの音も出ない“正論”に、ゲストの牧瀬里穂は肩をふるわせて笑いながら「たしかに、おっしゃる通りです」と同意。ネット上でも「またしても名言」「イノッチ、やるな」「これは納得」という声が挙がった。
イノッチの言うとおり、共通の姓とはそれほど重要なものなのだろうか。反対派の言い分では、事実婚の男女やそのあいだに生まれた子ども、法的に同性婚が認められていない性的マイノリティのカップルは、どれだけ愛し合い、深い絆で結ばれていようが、「一体感をもてない人たち」になってしまう。それはとても失礼な話ではないか。同じ苗字でもバラバラの家族はごまんといるし、名前だけで一体化できるなら、これほど離婚率は高くないはずだ。