そう考えると、今回の危険性は二次創作物への規制にとどまらないだろう。自民党の表現規制派が著作権の非親告罪化を利用して、自分たちを批判するメディアが告発していくという可能性もなくはない。たとえば、ちょっとしたミスで、別のメディアの記事や写真を無断使用したものをあげつらい、刑事事件化することも可能になるのだ。
そもそも、著作権の非親告罪化などという表現をめぐる非常に重要な問題が、なぜTPP交渉という密室の中で決められなければいけないのか。TPPは日本国内の産業だけでなく、民主主義をも破壊しようとするものだ。
(高幡南平)
最終更新:2018.10.18 04:10