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小泉今日子はなぜ「劣化」しないのか? 「変化する力」「プロデューサー目線」を育んだ母親との歪な愛のかたち

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小泉今日子オフィシャルサイトより


 ソフトバンクの新CMで、大人になり会員制のバーを営むセーラームーンを演じ話題となっている小泉今日子。近年では『あまちゃん』(NHK)での主人公・天野アキの母親・春子役がとみに印象的だが、その他にも、映画・ドラマ・CMへの出演は途切れず、10月23日には「読売新聞」の読書委員を務めていた彼女の書評をまとめた『小泉今日子書評集』(中央公論新社)も発売されたばかり。1982年のデビュー以来目立った停滞期間もなく芸能界の第一線で活躍し続け、49歳の今でもさらに魅力を増し続ける彼女にはいったいどんな秘密があるのか? 最近出版された、助川幸逸郎『小泉今日子はなぜいつも旬なのか』(朝日新聞出版)を読みながら、その謎に迫ってみたい。

 彼女が成功し続けている秘密。助川氏はそれを「変化する力」という言葉で表現する。確かに、小泉今日子は、正統派アイドルとしてデビューしほどほどの人気を得た後、髪をショートカットに変えエッジの効いたキャラへのイメチェンで時の人に。そこから近田春夫、川勝正幸らをブレーンにアイドルの枠を飛び越えた良質な作品をつくりだす「オシャレ系アーティスト」になり、そして、本格的な女優へ……。彼女の長いキャリアを振り返ってみれば、そこにはいくつもの変化があった。

 自分の「キャラ」に固執せず、次々と変化し、そしてそれが痛い失敗につながらない。それは、彼女の「「自分を見つめる目」の確かさ」によるものだと助川氏は分析している。たとえば、秋元康作詞による彼女の代表曲「なんてったってアイドル」に関して、小泉自身こう語っていたという。

〈みなさんがよく私の代表曲に挙げてくださる「なんてったってアイドル」なんて本当に歌うのがイヤでしたから。「またオトナが悪ふざけしてるよ」って(笑)〉
〈客観的に見て「この曲を歌えるのは私だけだろう」っていう自信はあったし、そういう周囲の期待を感じてはいた〉(「日本経済新聞電子版」2012年4月2日)

 また、ハウスミュージックをアイドルポップスに取り入れた、小泉本人と近田春夫共同プロデュースによる1989年リリースの画期的なアルバム『KOIZUMI IN THE HOUSE』に関しても、こう語っていた。

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