週刊誌をにぎわすJKビジネスの闇とは(「FRIDAY」(講談社)15年8月14日号)
先日、2015年7月から全国で初めて「JKビジネス」を包括的に取り締まる条例を施行している愛知県で撮影スタジオ経営の男が逮捕されたとの報道がなされた。女子高生と一対一で撮影できるシステムを売りにして客を集めていたが、実際は、女子高生と客の間で売春行為があったといわれている。
JKビジネスとは、こうした女子高生との接触を売りにしたビジネスのことで最近、ワイドショーや週刊誌を騒がせ続けている。だが、このようなニュースが流れるところを見ると、これまで無法地帯だった状況にようやく警察の監視も行き届き始めたのかなと思いきや、実情はまったく逆。アングラ化・地下化が進んで、手に負えなくなってきているらしい。
JKビジネスの歴史は、振り返れば警察とのいたちごっこの歴史であった。
メイド喫茶の人気に翳りが見え始めた00年代後半ごろから、徐々に姿を現し始めた「JKリフレ」や「JK見学クラブ」が、現在のJKビジネスの先鞭をつけた。風俗店ではないことから18歳未満を雇い入れても風営法違反にはあたらず、この法の網の目をかいくぐった業態は秋葉原・池袋などを中心に爆発的に増加。
ただ、同時に“本番行為”も含んだ、店が関知していない性的サービス、「裏オプション(裏オプ)」が横行。児童買春の温床となっていることが問題視され、13年の1月にはJKリフレ店17店を労働基準法違反の疑いで家宅捜査するなど、警察もただ手をこまねいているだけではなかった。
しかし、ここからJKビジネス経営者と警察の泥仕合が本格化する。
JKとの散歩を売りにした「JKお散歩」、JKと1対1で撮影ができる「JK撮影会」、先日、摘発された「JK作業所」、JKとお話ができることを謳う「JKコミュニティ(JKコミュ)」といった具合に、次々と業態が変化。しかし、表の看板が付け変わっただけで、中身は同じ。客の目的も店の売りも「裏オプ」。つまり、売春行為である。