齋藤(乃) あと、「私が総理大臣なんだから私が正しい」とか。学校の先生にもそういう人いるんですよ。いつもイラつきます。先生だから正しいこと言ってるよみたいな雰囲気を出しますけど、こっちの方が正しいことを言うときもあるし。なんでもかんでも自分が正しいと思ってる大人ってどうなんでしょう。
齋藤(優) ああいう人が首相っていうのが恥ずかしいよね。
木梨 川内原発の再稼働もすごく心配。核兵器をつくる技術のために原発が必要だっていう話を読んだことがあるんですよ。原発がなくたって電気は足りてたわけじゃないですか? 結局は、核兵器をつくるために原発を大事にしたいのかなって。
齋藤(優) 最初にも言いましたけど、今はとにかく私たちの活動をきっかけに社会問題に目を向ける人が多くなって欲しいというのが一番です。私たちもまだまだ勉強不足ですけど、まずは行動してみる。歌やダンスを通して伝えていきたいなって思っています。
西野 歌える場所があればどこででも歌いますから、ぜひ呼んでください!
――もしも、自民党の集会に呼ばれたらどうしますか?
齋藤(優) もちろん、喜んで行かせていただきます! 正反対の意見も聞きたいですし、私たちのモットーは「歌える場所があればどこへでも」なので(笑)
以上、インタビューを読んでみなさんはどう感じただろう。
実はインタビュー前、私たちも半分くらいは太田光と同じように「無理矢理やらされているんじゃないか」という疑念をもっており、だから、このインタビューではわざと彼女たちに意地悪な質問をぶつけてみた。
しかし、彼女たちはなんの屈託もなく、自分の素直な思いを語ってくれた。
もちろん、彼女たち自身が認めているように、ほとんどのメンバーはもとから社会問題に関心をもっていたわけではない。制服向上委員会の活動を通じて周りの大人から原発問題や安保法制や憲法の問題を教わった。そういう意味では大人が用意したものに乗っかったというのはたしかだろう。