左『RISAGOHAN RECIPE』/右『夢眠軒の料理』
近年、ブームとなっているタレントによる料理本の出版。だが、これまで出版した料理本が累計25万部以上という小倉優子をはじめ、「ブログの写真と料理本の出来映えが違いすぎる」と話題になった木下優樹菜など、その多くはママタレ枠の芸能人。そんななか、いまをときめくアイドル界から料理本の世界に参入したのが、でんぱ組.incの相沢梨紗と夢眠ねむだ。
でんぱ組.incといえば、全員生粋のおたくという、斬新なコンセプトのアイドルで、大ブレイク中。今年は世界7カ国のワールドツアーが決まるなど、BABYMETALとともに、クールジャパンの先兵的存在でもある。
しかし、中2的な歌詞が注目を集めるオタ臭の強いアイドルが、料理本を出すというのは、一見ミスマッチ。しかも、同一グループから同時に2册出版というのは史上初ではないだろうか。
いったいなぜ?と思うが、じつはでんぱ組.incの拠点であるライブハウス「秋葉原ディアステージ」で、過去3年にわたって「夢眠軒」「りさごはん」なる料理イベントを開催してきた実績がある。
「夢眠軒」の場合、ネットアンケートで献立を決定し、当日は夢眠自ら下ごしらえと調理を担当(なんと200人前位の量の食材!)。開店すると「ずっと盛付のパターン」(夢眠)だといい、しかも誕生日の客には特別にバースデープレートを用意し、その上、ライブも3回行うというから超ハードなイベントだ。AKBグループも直営の秋葉原駅前のカフェでメンバーが考案したメニューを提供してはいるが、でんぱ組.incのほうはメンバーが実際に手料理を振る舞うのだから、特別度は段違い。当然、イベントはプレミアムチケットになっているという。
ところで、そんな夢眠と相沢の料理本だが、その方向性は対照的。相沢の『RISAGOHAN RECIPE』(主婦の友社)は「時計うさぎのハンバーガー」や「おばけの森のハッシュドポーク」など、掲載されている料理はどれもアイドルらしくファンタジック。一方、夢眠の『夢眠軒の料理』(同)は、「あんかけ肉うどん」や「さばととろろの雑穀米丼」など、アイドルのキラキラ感が皆無、逆にいえば実用性のある内容となっている。