この背景にはもちろん、日本の戦争犯罪を否定し、竹島、尖閣諸島を日本固有の領土とする主張を全世界に発信したいという安倍首相、官邸の意志がある。
おそらく今回のゲーミス記者、FAZへの外務省の圧力、その官邸に外務省が尻を叩かれた結果、と考えてまちがいないだろう。
しかし、「言論の自由」についての意識が高い海外メディアに対しいくら圧力をかけても、あるいは、日本の戦争犯罪を欧米諸国に北朝鮮のような一方的なプロパガンダをいくら展開しても、逆効果になるだけだろう。やればやるほど、日本の右傾化と歴史修正主義への警戒心がどんどん世界に広がっていく。
安倍官邸がそのことをまったくわかっていないのは、首相のオツムが戦前の軍部や北朝鮮の独裁者とそっくり同じ構造をしているからだろう。はっきり言うが、こんな首相を戴いていることこそが日本の最大の恥である。
(野尻民夫)
最終更新:2017.12.23 06:58